ゲームは子供に悪影響!時には最悪の結末も…


子供がゲームに熱中しすぎて注意してもゲームをやめないのを見ていると、親御さんとしては、ゲームが子供に与える悪影響について心配になってくると思います。

文部科学省の調査によると、今や小中学生の過半数の子供たちが、ゲームを平日でも1時間以上やっているといいます。スマホの普及により、ゲームをする小中学生の数は増加し、ゲームをする時間も増えてきています。

私自身、過去にオンラインゲームに熱中していた時期があり、ゲーム場で遊んでるたくさんの子供たちと関わってきました。

PCでゲームする男の子
最初は、親との約束を守り、短時間でゲームを終えてた子供たちが、次第に長時間ゲームにのめりこむようになり、大切な受験期になってもゲームを止められず受験を失敗してしまう子供たちも見てきました。

ゲームに熱中する時間が長くなればなるほど学業がおろそかになるという悪影響は出てきますが、ゲームが子供に与える悪影響は、単に成績だけの問題ではないといいます。

今回は、子供に与えるゲームの悪影響の恐ろしさを、かなり以前から訴えてきた精神科医の岡田尊司氏の著書から、ゲームが子供に与える悪影響について考えてみたいと思います。

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ゲームが子供に与える悪影響

ゲームで遊ぶ子供たちA
ゲームは多くの子供たちが熱中する人気の遊びですが、依存性が高く中毒になりやすいという危険性をはらんでいます。しかもゲーム開始年齢が早ければ早いほど、ゲーム中毒になりやすいといわれます。

ゲームに熱中してくると脳の線条体や前頭前野でのドーパミンの放出が増えるのでワクワク感や気分の高揚感が高まります。

ドーパミンとは
  • ドーパミンは、脳内の神経伝達物質の一つで、人に「やる気」や快感を与える物質です。目標を達成できそうなときに感じるワクワク感や、目標達成したときのヤッター!と思った瞬間などにドーパミンの放出が起きます。

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ゲームへの依存が進んでくると、同じ程度のワクワク感を得るためには、ゲームをすることでしか感じられなくなり、他の活動への興味が薄れていきます。

次第に子供はゲームを止められなくなり、親が注意しても隠れて続けようとします。親が起きてる間にゲームをすると怒られるので、親が寝てからゲーム場に来るという子供たちもいました。

さらに依存が進むと、ゲームを邪魔するものに対して、激しい攻撃を行なうようになり暴力暴言もしばしばみられるようになります。

私がオンラインゲームで見た子供たちの中には、ゲームマネー欲しさにゲーム場の他の小学生の子を恐喝していた子供もおり、中には警察に捕まった子供までいました。

ゲームのために、たやすく犯罪にまで手を染めてしまう子供たちの脳の中では、一体何が起きているのでしょうか。

ゲーム中毒に陥った青少年たちの脳は、麻薬中毒の脳と似てくるという研究報告が海外で数多く発表されています。(参考:ゲーム中毒


子供のゲームへの依存が進むにつれ、下記のような様々な悪影響が出てきます。

【身体面】
  • 視力低下・肩こり・頭痛・腱鞘炎・腰痛・運動不足による肥満
  • てんかん発作(ゲームの激しい光や点滅が引き金になることがある)
【学業面】
  • 成績低下・遅刻・欠席・留年・退学
【精神面】
  • ひきこもり・昼夜逆転・意欲低下・うつ状態・自殺企図(きと)・自殺念慮(ねんりょ)
  • (自殺企図:自殺しようとすること、自殺念慮:自殺願望を持つが、実際の行為までは至らない)
【経済面】
  • 浪費・多額の借金など
【家族・対人関係】
  • 家庭内暴力・暴言・友人(家族)関係の悪化

ゲームの中でも暴力的なゲームは、特に子供に悪影響を与えるといわれています。

それでは次に、青少年たちが、特に熱中しやすい暴力的なゲームが、どんな悪影響を子供に与えるのかについて一緒に見ていきましょう。

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暴力的なゲームが子供に与える悪影響

暴力的なゲームをする青年

精神科医の岡田尊司氏は、現代のいじめ、家庭内暴力、ひきこもり、異常犯罪の低年齢化などの問題は、ある種の暴力的なゲーム(ネット、テレビ、ビデオなどの暴力シーンも含む)が原因だと指摘しています。

大人は暴力的なシーンを見ても、明日には忘れてしまうことでも、脳の未発達な子供に繰り返し暴力的なシーンを見せることは、将来的に多大な悪影響を与えてしまう可能性があるといいます。


暴力的なゲームが子供に与える悪影響

いじめをする少年のイラスト
  1. 攻撃性を高める。

  2. 暴力シーンを見すぎて、暴力に対して無感覚になり、本来、人として感じるはずの暴力に対する嫌悪感がなくなる。

    また暴力をやめなければという危機感も感じなくなる。

    子供たちにアンケートをとると、ゲーム時間が長ければ長いほど暴力シーンを見るとワクワクすると答える子供たちが増える。

  3. 相手の気持ちや弱い立場の者への共感や思いやりが無くなる。


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アメリカでは、事件当日まで銃を一度も撃ったことのない少年たちが、驚くべき射撃の腕前で、何のためらいもなく顔見知りの人達に銃弾を命中させていくという事件が起きています。

1996年から2005年の10年間に、アメリカだけで50件以上の銃や刃物による殺傷事件が、学校内で起きています。同様の事件は、アメリカだけでなく、ヨーロッパやカナダ、南米、そして日本でも起きています。

生まれて初めて手にした銃を、彼らが、まるでプロのテロリストさながらに(あやつ)れたのは、シューティングゲームで身に付けた高度なゲームテクニックだといいます。

しかし本当のゲームの怖さは、ゲームによって射撃の腕前を身に付けたということではなく、彼らが何のためらいもなく殺人のタブーを犯したということだと岡田氏は指摘します。

警官と犯人
人間や他の動物には、同種のものを殺めることに対する強い抑止がかかる仕組みがプログラムされているといいます。

第二次世界大戦中においても、狙撃兵の15~20%の者しか実際には敵に発砲していなかったそうで、兵士でさえも、敵を殺めることに強いためらいを感じるのです。

また銃殺刑を執行する際に、銃殺隊のうちの何割かは引き金を引けなかったそうで、人を殺めるという行為には、それほど強い抑止がかかるように、人間にはプログラムされているのです。

ましてや、子供が親を殺めたり、無関係な人達を殺めてしまうという事態は、この殺人のタブーという人間に本来備わっている禁止プログラムが働かなくなっていることを示していると岡田氏は指摘します。

では、人間に本来備わっている禁止プログラムを変えてしまうことは、果たして可能なのでしょうか。それがゲームで可能になるというのですから驚きです。


軍の幹部達
第二次大戦中、射撃訓練用に使われていたのは黒い円の標的だったそうですが、この訓練が実戦に役立たないことが分かり、飛び出し式の人型シルエットに代えたそうです。

人型シルエットが立ち上がった瞬間に、発砲する訓練を積むと、実戦での発砲率も数倍に膨れ上がったといいます。

フォークランド紛争でアルゼンチン軍とイギリス軍が戦ったとき、アルゼンチン軍は昔ながらの黒い円の標的を用いていたため、発砲率が10~15%に留まったのに対して、イギリス軍は人型シルエットで射撃訓練を行なっていたため、発砲率が9割を超えたといいます。

またアメリカ軍は、90年代から軍事訓練にシミュレーション・ゲームを採用しているそうですが、こうしたゲームによる訓練を受けた兵士は、敵に対して発砲することに躊躇(ちゅうちょ)しなくなるといいます。

それまでの訓練では、新兵の半数以上は実際に敵に遭遇しても、相手を殺めることに本能的なブレーキがかかり、発砲して敵を殺めると、強い吐き気に襲われるなどの反応が起きていたのが、シミュレーション・ゲームで敵を倒すことを訓練すると、9割以上の者が躊躇(ためら)いなく敵に向かって引き金を引き、しかも相手が倒れても動揺することがないというのです。

このシミュレーション・ゲームは、本来、人間に備わっているはずの人を殺めることへの葛藤(かっとう)を兵士たちから消してしまったのです。


PCに向かう子供

今のゲームは、解像度が上がり映画のような高いリアリティを持っているものも多いので、大人の私でさえ5分間画面を見ているだけで吐き気がしてくるようなゲームもあります。

黒い円の標的が、起き上がる人型シルエットに代わっただけで、兵士の発砲率が15%から90%に跳ね上がったのです。視覚的に現実の場面にほんの少し似せるだけで、殺人というもっとも強いタブーを打ち破る力を、繰り返しの視覚の刺激が与えてしまうのです。

ましてや、映画のようなリアリティの高い映像の中で、人を殺めるゲームを繰り返すことは、殺人シミュレーターで子供たちが、殺人の訓練に日夜励んでいることにほかならないと岡田氏は危惧します。


脳のイラスト
また、2006年アメリカとドイツの研究者たちは、暴力的なゲームをするとき、脳の中の rACC(吻側前部帯状回)の活動が抑制される一方、dACC(背側前部帯状回)の活動と扁桃体の活動は活発になることを発表しました。

ちょっと難しい専門用語が出てきましたが、rACCというのは他者の痛みを感じる脳の部分で、それに対して、dACCは自分の痛みを感じる脳の部分だそうです。そして扁桃体は、恐怖といった情動の中枢で、敵か味方か、攻撃か逃げるかを瞬時に判断する本能的行動に関わる器官です。

つまり、この研究報告は、暴力的ゲームをプレイするとき、他者の痛みには鈍感になり、自分の痛みに対しては過剰に反応し、攻撃的な反応が衝動的に生じてしまうメカニズムの一端を、脳レベルで解き明かしたものだと岡田氏はいいます。

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ゲーム依存症になりやすい子供

ゲームに熱中する男女の子供

ゲーム依存症は、誰でもが同じように依存症になりやすいわけではなく依存しやすい傾向の子がいます。一般的にゲーム依存症になりやすいのは、男子が女子より3倍以上リスクが高くなります。

また早くからゲームに触れ始めた子では、依存症になる危険性が高くなり、小学校に上がる前から始めた子では、小学校入学後に始めた子に比べて3.5倍も依存症になる危険度が上がるといいます。


ゲーム依存症になりやすい子供のタイプ
ゲームに熱中する子供たちのイラスト
★小さい頃、落ち着きがなく活発な子
★集団の輪の中に入っていくのが苦手な子
★幼い頃の愛情不足の子
★過保護な子
★学校でいじめや孤立を味わったことがある子
★偏食のある子
★こだわりの強い子
★同じことを繰り返す強迫傾向がある子

ADHD(注意欠如多動性障害)の傾向がある子には暴力的なゲームは厳禁



ゲーム依存に陥りやすいハイリスクな子供には、暴力的なゲームは一層注意が必要です。

特にADHD(注意欠如多動性障害)の傾向がある子は、影響を受けやすく破壊的行動障害への進行を助長する危険性があるので、保護者や教師は早い段階から暴力的なゲームから子供を引き離すよう指導する必要があると岡田氏は警告しています。


案内する女性A 子供がスマホ依存症になる原因については、こちらの記事もご参考になさってください。→ スマホ依存症の原因 なぜ中毒になるのか徹底分析

また子供のスマホ依存症の段階別症状の変化とスマホ依存症の対策については、こちらの記事もご参考になさってください。
スマホ依存症から子供を守る!ネット中毒の症状と対策

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ゲームが良い影響を与える分野

リスクとメリットの天びん

ゲームは、脳の成長段階の子供には悪影響を与えますが、かといってゲームの全てが悪いというわけではなく、ゲームの使い方によっては学習や訓練用に大きな効果を上げる場合もあります。

学習障害を持つ子供の場合には、ゲームをとり入れたプログラムを使うことによってスムーズに学習が進められるようになるものもあり、また外科手術の訓練などにおいては、シミュレーションゲームが非常に有効との報告もあります。

さらに老人福祉などの分野にゲームを取り入れることの有用性も、今後大いに期待されるところです。

しかし、脳の発達過程にある子供たちに、ゲームを遊び道具の一つとして与えることは、将来的にあまりにリスクが大きすぎます。

安全性とリスクを天びんにかけた上で、リスクが大きい分野では規制をし、メリットが大いに期待できる分野でこそ、ゲームの活躍の場を広げていくべきでしょう。

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子供をゲームの悪影響から守る

子供とパソコン

親御さんとしては、子供がゲームを欲しがったとき、他の子供たちがゲームで遊んでいれば、うちの子だけゲームを禁止したら、仲間はずれにされたり、いじめに繋がるのではないかという心配も湧いてくるでしょう。

しかし、脳の発達段階にある大切な成長時期に、子供の脳をゲームにさらすことは、将来的に子供にどんな悪影響が出てくるか分からないというリスクがあります。

いったんゲーム依存症になると、そこから脱出することは容易ではありません。

重度のゲーム依存症になると、不登校、ひきこもり、自殺企図、自殺念慮、家庭内暴力、そして最悪、傷害事件へと発展するケースもあります。

ゲーム依存症は月日をかけて、じわじわと形成されていくので、本人も周りも気が付かないうちに徐々に進行していきます。

主婦
それじゃ、どうすればいいの?
どうしたら、うちの子をゲーム依存症から守れるの?


ゲーム依存症からわが子を守るために第一に気をつけたいことは…

◆早いうちからゲームに触れさせないこと
◆小学校に上がる前の使用は避けること


兄弟がいる場合は、上の子の影響で下の子が早くからゲームに触れる機会が増えてきます。そうした点を考えると、一番下の子供が、少なくとも10歳になるまでは子供にゲームをさせない環境を与えることが望ましいと岡田氏はいいます。

スマホやパソコンを子供に早く与えすぎないことと同時に、与えるときには、フィルタリング・ソフトの利用などで有害サイトから子供を守ってあげることも大切です。


主婦
でも、親に隠れてゲームするかもしれないし、24時間見張ってることなんて出来ないわ


親がいくら子供を守ろうとしても、親の目の届かない場所で子供がゲームに熱中することもあるかもしれません。そのためにも、なぜゲームをやらせないのか、その理由について早いうちから子供によく話してきかせることが、とても重要です。

ゲームは楽しいだけでなく危険性をもった遊びであることを幼いうちから繰り返し教えることで、子供は子供なりにゲームの危険性を理解し、一定の歯止めがかかりやすくなります。

ゲームをただ禁止されるだけだと子供は不満を持つだけですが、ゲームの危険性を十分理解させることで、子供自身の心の中に、ゲーム依存に陥らないための抑止力が芽生えるように導いていくことが大切です。


★子供にゲームの危険性を幼いうちから教えましょう♪

  1. 麻薬のように依存性があって止められなくなる危険があること

  2. 性格が怒りっぽくなったり、優しかった人も優しくなくなる危険があること

  3. 注意力や根気がなくなって、将来、勉強も仕事もできなくなってしまう危険があること

  4. 熱中しすぎて、学校を辞めたり、仕事も辞めてしまう人もいること

  5. 現実とゲームの世界との境界が分からなくなって、よその人を傷つけたり、場合によっては殺したり、家族を殺した人もいること

自分の子供に、そんな風になってほしくないので、うちではゲームをやらせないということを子供が幼いうちから繰り返しきちんと説明しましょう。

(出典:脳内汚染からの脱出)

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子供の未来の笑顔のために

子供の笑顔

ゲームが子供に与える悪影響はとても深刻です。ゲームに夢中になりすぎて世界中には突然死する若者まで出ています。

ゲームの悪影響は月日をかけて、じわじわと子供たちの脳と心を(むしば)んでいくので、本人も周りの大人達も、その事になかなか気付かないのです。

ゲームは、単に視力障害などの身体面への悪影響だけでなく、子供たちの精神を破壊し、中には精神障害を引き起こす誘因となったり、発達障害を悪化させるケースもあるといいます。

子供たちはゲームに対して無防備です。子供たちをゲームの悪影響から守ってやれるのは周囲の大人だけです。

私たちの周りには沢山のゲームが溢れていますが、どうすることが子供の未来の笑顔に繋がるのかを今一度真剣に考えて慎重に行動していきましょう!

参考書籍
「脳内汚染」「脳内汚染からの脱出」岡田尊司著
本記事は岡田氏の著書を参考にさせていただきました。詳しくお知りになりたい方は岡田氏の書籍をご覧ください。私も大変感銘を受けた素晴らしい本です。お子さんをお持ちの方には特にお勧めです♪

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12 Responses to “ゲームは子供に悪影響!時には最悪の結末も…”

  1. kazads より:

    添付外部リンク http://wired.jp/2016/02/10/children-violent-video-games http://wired.jp/2016/02/10/children-violent-video-games/ 

    こんなのヘビメタは悪影響があるって言ってるのと同じだろ
    ゲームに限らずなんでもやりすぎたら体に悪いだろ
    なんでも禁止するのはよくない
    ストレスがあるから何かに依存すんだよ
    精神的に健康だったら麻薬依存にもならない

    • poteto より:

      kazads様

      コメントどうもありがとうございます。


      >こんなのヘビメタは悪影響があるって言ってるのと同じだろ

      ヘビメタが人間の心理に与える影響についての研究報告もいろいろあるようですが、ゲームが子供の脳に与える影響は、もっと深刻なものだと思います。

      幼い子供の脳は、未熟で未分化のため大人とは比べものにならないほどの影響を受けます。

      ゲーム中毒になると脳そのものが変質してしまい、暴力的になったり、また場合によっては ADHD を発症する恐れがあることは、世界中の科学者たちが既に指摘していることです。

      この事については、別記事でも取り上げてますので、ご興味があれば、こちらもご覧ください。→ ◆発達障害は子供への対応次第で改善も予防もできる


      >ゲームに限らずなんでもやりすぎたら体に悪いだろ

      おっしゃる通りですね。同感です。


      >なんでも禁止するのはよくない

      私はゲームを禁止したほうがいいとは言っていません。ゲームを開始する年齢と使用時間の2つの面において、大人がきちんと管理し、安全な使い方をしましょうとお伝えしています。

      幼い子供に遊び道具の一つとしてゲームを与えることは、子供の脳を変質させてしまう危険性があります。ですから子供の脳が成長段階の間は、ゲームの悪影響を受けやすいので、できる限りゲームに触れさせないことが子供の脳の健全な育成に繋がるとお伝えしています。

      3歳からゲームで遊び始めるのと、高校生からゲームを始めるのとでは、将来的なリスクが大きく違ってきます。


      >ストレスがあるから何かに依存すんだよ
      >精神的に健康だったら麻薬依存にもならない

      おっしゃりたい意味は分かりますが、人は生きていれば誰でもストレスはあります。でもストレスがあるからという理由で、ゲーム依存や麻薬依存を肯定することはできませんよね。

      ゲーム依存や麻薬依存に陥れば、心身がどんどん蝕まれ、本人や家族が一番苦しむことになります。そうならないためには、リスクの高いこと、つまり幼いうちから子供にゲームを与えることは避けましょうということを私はお伝えしたかったのです。


      kazads様が添付なさった研究報告も拝見しました。2つともイギリスで行った同じ研究報告で「ゲームの種類ではなく、ゲームをプレイする長さが問題」だという研究報告ですね。

      しかも、この調査は8歳~9歳と15歳までの子供を対象にしたものですよね。日本の脳科学者は、人間の脳は8歳以降になると、ある程度成長が決まってしまうとおっしゃっています。

      つまり8歳以降だと、子供の脳の成長に及ぼす影響は幼いときと比べると、少なくなるということです。その事から考えると、この調査報告は小さい子供を対象にしていないので、ある意味限定的な調査だと思います。

      いずれにしてもゲーム中毒者の脳が変質してしまうという事実は、くつがえせないものだと思います。

      人それぞれ考え方はあると思いますが、ゲームが人間の脳に与える影響については、世界中の科学者たちが既に警告を発しています。後になって、それらの警告を知らなかったでは済まされないこともあります。

      親御さん達は、ゲームがお子さんの未来に与える影響をよくお考えになられて、慎重に判断なさることを切に願っています。

      • soy より:

        お初です
        私(30代♂)もゲーム世代でゲームで育った部分があります。ただ、当時のゲームはリアルさや過激なゲームは皆無と言っていいほどだったので、今のゲームとは比較にならないかもしれません。
        ただ、同時に二児の親でもあり、ゲームが大好きな息子にたいしてどのように指導したらいいのか悩んでます。
        なまじ私にゲームに対する理解がある分、指導が難しいです。息子ですが最近まではポータブルゲーム機の3DSをやらせていたのですが、リビングには家庭用据え置きゲーム機のps4があるものですから、少しならいいかと思い子供向けのゲームをやらせていたのですが、少し前に私や妻の目を盗み何回か夜通しゲームをしていたのが判明しまして、罰としてしばらくの間ゲームを取り上げていました。そのうちに十分のゲーム離れと反省がみれたのでゲームを解禁しました。

        それが最近になってとある理由から息子が軽度adhdであることが判明しまして、ゲームやテレビなど子供のドーパミン分泌に関わるものの危険性を教わりました。
        ただ、時間を管理することなどを徹底してゲームは一日一時間と制限つきでさせているのですが、ゲームをプレイする前後にadhdの症状が若干悪化したように感じることがしばしばありまして、この先どうするべきかとても悩んでいます。
        何でも禁止にしてしまっては友達についていけなくなってしまうし、プレイ時間を更に短くしても癇癪を起こすだけで効果はありません。

        やはりゲームは全面的に禁止とすべきでしょうか?

        • poteto より:

          soy様

          コメントどうもありがとうございます。

          お子さんのことで、とても悩まれていらっしゃるようで、心中お察しいたします。確かに、ゲームを全て禁止すると、友達との会話にも付いていけなくなってしまうのではないかとご心配なさる親御さんのお気持ちもよく分かります。

          ただ、このまま行くと親がどんなにゲーム時間を制限しても、いつかその制限を無視する時が来るのではないかと思います。ごめんなさいね。こんな事を書いてしまって。


          ADHDの傾向のあるお子さんの場合は、ゲーム中毒になる傾向が高いことと、破壊的行動障害へと進行させてしまう危険性もあるので、できるだけ早い段階でゲームから引き離したほうが賢明だと私は思います。ただ私は専門家ではないので、あくまでも一個人の意見としてお聴きいただければと思います。


          幼い時からテレビゲームやスマホなどでゲームをやらせると、ADHDなどの発達障害の発症リスクを高めるという専門家たちのご意見もあります。

          反対に、ADHDと診断された子が、テレビゲームやスマホなどのデジタル機器を使っている場合、それらを一切止めることで、ADHD的な症状が改善することもあるようです。

          ただし、改善するかどうかは、お子さんの年齢にもよりますので、詳しくは、こちらの記事(発達障害は子供への対応次第で改善も予防もできる)で取り上げてますので、ご参考になさっていただければと思います。


          soy様は、文面から察するに、とても聡明な方で、お子さんのことを実によく観察なさってらっしゃる子煩悩なお父様のように思います。soy様なら、悩みながらも、きっとお子さんにとってベストの選択をなさる方だろうと思います。

          お子さんのゲーム問題をこの先どうすべきかを判断するには、soy様ご自身の中に迷われるお気持ちもあると思いますので、まずは専門家の方に相談なさって色々お話を伺ってから決められてはいかがでしょうか。

          仮に全面的に禁止にしても、ただ禁止するだけでは、お子さんは家以外のところで隠れてやるかもしれませんから、やめさせるにしても、やり方を選ぶ必要があると思います。ゲームの止めさせ方についても、専門家の先生にご相談なさってから決められると良いのではないかと思います。


          ADHDのお子さんは、行動力があって頭の回転も早いですし、新しいものを見つける才能にも恵まれてます。おまけに、好きなことには半端ない集中力を発揮しますし、創造性にも優れています。

          ADHDのお子さんは、優れた面をたくさん持っています。息子さんの良い面を大いに伸ばしていってあげてほしいと思います。陰ながら、応援しています。頑張って下さいね。

  2. わがらし より:

    でもさ、こんなのデタラメだよな。だってゲームと現実の違い分からなくなってたら今頃俺はスポーツカーに乗ってヒゲ生やしてるおっさんになってバナナ投げてるわ。

    • poteto より:

      わがらし様

      とても楽しいコメントをどうもありがとうございます。

      わがらし様はゲームの悪影響を受けずにお育ちになられたそうで良かったですね。世の中の皆が、わがらし様と同じだったらいいのですけどね。

  3. 名無し より:

    https ://japan.cnet.com/article/20373140/
    暴力的なゲームをしても性格が暴力的になることはありませんよ。
    あと、ゲームに依存するのは、現実に満足できていないからゲームをしているのであって、ゲームを禁止したりしたら悲惨なことになりますよ。

    • poteto より:

      名無し様

      コメントどうもありがとうございます。

      おっしゃる通り、暴力的なゲームをしても全員が一様に暴力的になるということはないと思います。ゲームはゲームと割り切れるお子さんも、もちろんいます。

      ただ、私自身もオンラインゲームを長年やっていて感じたのは、残念ながらゲームの影響を受けやすいお子さんもいるということです。


      ハーバード大の心理学者が行った調査というのも拝見いたしました。情報の提供どうもありがとうございます。物事を判断するときには、両方の立場からの調査報告を見て判断すべきですから、反対意見の情報も参考になります。

      ただ、このハーバード大の調査というのが、肝心の調査対象の子供の年齢がここに記載されていないのが残念です。 

      ゲームの子供の脳への影響を調査するのなら、脳の発達段階の子供を調査すべきでしょうし、ある程度脳の作りが固まってきた子供で調査しても、あまり差異はないのではないかと思います。

      つまり、それは大人が暴力的なゲームを行うことで攻撃性が高まるかということを調べるのに等しいからです。

      暴力的なゲームで遊んだ子供は攻撃的にならないという調査報告は、イギリスでの調査報告もそうでしたが、8歳以上の子供を対象にしたものしか私は見たことがありません。8歳というと、脳の作りがほぼ決まってしまう年齢です。


      名無し様は、暴力的なゲームをしても、ゲームはゲームと割り切れる方なので、暴力的なゲームと攻撃性とは関係ないという信念がおありになるのだと思います。おっしゃりたいお気持ちも分かります。

      ただ、幼い時から暴力的なゲームに慣れ親しむと、その子が本来もつ優しさが少しずつ損なわれてしまう危険性のある子もいると主張する専門家たちも多いということです。


      ゲーム中毒が社会問題化してる韓国では、2016年に政府がゲーム中毒を初めて依存症と認定したそうです。医学界からは賛同の声が上がる一方で、ゲーム業界からは激しい反発の声が上がってるそうですが、ゲームに関する意見は、どこの国でも二分しますね。

      • 名無し より:

        小さい頃から親が「これはゲームの世界だからね」と毎日教えておけばこんな問題にはならないんですけどね。

        • poteto より:

          名無し様

          お返事どうもありがとうございます。

          名無し様のおっしゃるように、子供にゲームを与えるときには教育はとても大事だと思います。

          ただ、今の時代は赤ちゃんがぐずると、スマホを与えて静かにさせる親御さんも増えてるので、そうなると教育できる年齢以前からスマホやゲームに親しむことになりますよね。

          むずがるお子さんを何とかしたいという親御さんのお気持ちも分かるのですが、やはりお子さんの将来を考えると、スマホやゲームをお子さんに与える年齢は、慎重に考えていただきたいと思います。

          私も長年オンラインゲームをやっていたので、ゲームの楽しさもよく知っていますし、仕事が辛かった時に、家でやるゲームがその辛さを忘れさせてくれたこともありました。ですから、ゲームそのものを否定するつもりは全くありません。

          ただゲームを子供に遊び道具として与えるときには、お子さんの年齢と与え方を十分配慮した上で与えてほしいと願っています。

  4. パセリ より:

    はじめまして
    我が子のゲームについて悩んで調べていて ここにきました
    私は、小学2年の子供にゲームをさせていません、テレビは30分、パソコン動画を私の管理下で20分(父親が見るので仕方なくです)、と決めてみせています。そのかわり、好きな公園どこにでも、なるべく沢山連れていきます、楽しんでくれています。
    それでも友達の影響でゲームがしたいというので、ゲームセンターにパパが休みの日だけ、好きなゲームを一つやりにいきます。
    それでも近所の子がゲームの話をするので、いつもゲームがほしいと言います。
    ですが、まだやらせたくないので、子供に説明します。
    ゲームによって
    目や脳に悪影響を及ぼした、と教えてくれている人たちがいるということ(目が悪くなった時の大変さと情緒不安定になることが多くなると教えています)、それと、自分で決めたタイムテーブルで情緒不安なく動けるようになればゲームを買いましょう、と言っています(一応、中学生に設定しています)。
    ただ、私が独身だった時は、物事をはっきりわけて、自分がダメだと感じたことは やらない、と決めてうまく生きてこれました。ですが我が子の場合は、自分を見失いそうになります。子供を育てないと分からない、もどかしさがあり、どうすればいいかわからなくなります。
    今朝、近所の同い年の男の子が、うちの子がゲームを持っていないことや、マインクラフトというゲームがほしい、ということを知っているのに、「聞いて、マインクラフト買ってもらった」 と 自慢げに言うのです。
    私と子供は目をあわせて無言になりました、じわじわと子供の目から涙がでてきてポタポタこぼれおちました。
    どうしよう・・・かわいそうな思いをさせてしまった・・・と同時に、その子が悪い訳ではないのに憤りをかんじてしまいました。普段、他人の子供さんには意見しない私ですが、思わず「二人とも(我が子と近所の子)あれ買った、これ買った、て自慢しあうのやめない?それの何がたのしいの?言われたほうは悲しいだけじゃない?」
    と言ってしまいました。
    自分自身の心を強くしたいんです、だから危険がない限りは、他人の子供さんには意見しなかったのですが。
    potetoさんの文章に出会い、今まで子供を育てる上でゲームについて考えていたことを、きっちり文章にしてあり、今日、子供が帰ってきたら、話し合おう!と思い直すことができたのですが、、また近所の子がゲームの話をしたら、我を見失いそうで、どう対処したらいいか恐怖です。
    子育て相談のようになってすみません。ゲームの話ばかりする子で、でも今までは対処できていたみたいなんですが、マインクラフトはさすがに悔しかったんだと思います。私もつらいです涙。
    potetoさんのように信念を持った、凛とした対応がしたい、と常常思うのですが、難しいです。

    • poteto より:

      パセリ様

      コメントどうもありがとうございます。パセリ様がとても心を痛めて悩まれてることが、痛いほど伝わってきました。

      今朝、遭遇した「マインクラフト」の件で、お子さんが流された涙を見て、どれほどパセリ様もお辛い思いをなされたか、私も胸が痛くなりました。

      それと同時に、私はパセリ様の子育てを伺って、とても感心したのです。

      >私は、小学2年の子供にゲームをさせていません、テレビは30分、
      >パソコン動画を私の管理下で20分(父親が見るので仕方なくです)、
      >と決めてみせています。そのかわり、好きな公園どこにでも、
      >なるべく沢山連れていきます、楽しんでくれています。

      パセリ様は、本当に素晴らしいお母様ですね!周りに流されず、目先のことだけでなくお子さんの将来を深く考えていらっしゃって、とてもご立派だと思いました。こんなに聡明で愛情豊かなパセリ様の元に生まれたお子さんは、本当に幸せだなと思います。


      >ただ、私が独身だった時は、物事をはっきりわけて、
      >自分がダメだと感じたことは やらない、と決めてうまく生きてこれました。
      >ですが我が子の場合は、自分を見失いそうになります。
      >子供を育てないと分からない、もどかしさがあり、どうすればいいかわからなくなります。

      おっしゃりたい意味、痛いほどよく分かりますよ。自分自身に関することなら自分で一度決めたことを貫き通す強さを持てても、我が子のこととなると、悩まれるのは当然だと思います。

      私も全く同じです。自分自身のことは迷わなくても、こと家族のこととなると悩み苦しんで、途方に暮れて泣くこともよくあります。

      パセリ様の今の悩みは、お子さんへの愛そのものです。深く愛するからこそ、お子さんにとって最善の道を見つけようとする・・でも、世の中には、その反対の誘惑もいっぱいあります。子供は誰でも誘惑に流されやすいです。

      その誘惑から我が子を守るために、苦しみながら涙と汗を流しながらも、我が子の幸せをひたすら願うのが、親の深い愛だと思います。親の愛ほど有難いものはないですよね。


      パセリ様は、お世辞抜きに素晴らしいお母様です。あなたの判断は正しいと私は思います。どうかご自身の子育てに自信を持ってください。

      パセリ様の行ってる子育ては、いつか必ず花開きます。あなたの子育てが間違っていないことは、将来あなたのお子さんの成長された姿が、そのことを教えてくれると思います。

      お子さんは、周囲のお友達がゲームの話をすれば、自分も同じようにゲームをしたいと思うのも当然だと思います。でも、それはゲームの悪影響を本当の意味でお子さんが分かっていないからです。

      世の中に、パソコン、スマホというデジタル機器が登場して、それほど長い歳月が経っていませんが、デジタル機器の影響は、特にお子さんにとって深刻な問題だと私は思っています。

      ただ、テレビやネット上では、企業の影響が大きく、なかなか真実を語りにくい傾向があるようです。


      世界にパソコンを普及させたマイクロソフト社の創始者であるビル・ゲイツ氏は、我が子には14歳まで携帯電話を持たせなかったことや、アップルの創業者である故スティーブ・ジョブズ氏が、我が子には、iPhoneやiPadを使わせなかったのは、デジタル機器が子供にどれほど悪影響を与えるかを、彼らはよく熟知していたからです。

      ゲームだけに限らずデジタル機器そのものを与えないという徹底ぶりは、私たちも見習うべきところがあると思います。

      パセリ様のことですから、そこら辺もよくご存知だとは思いますが、お子さんに説明するときのために、下記に参考サイトを添付しておきますね。

      ◆ビル・ゲイツは自分の子どもが14歳になるまで携帯電話を与えなかった。ゲイツ流子育て

      ◆スティーブ・ジョブズが子どもにiPhone やiPadを使わせなかった理由


      パソコンとスマホを世界中に広めた人たちでさえ、我が子には、ある程度の年齢になるまで使用を制限したのは、我が子への愛ゆえです。

      小学2年生では、そこら辺がまだ理解できないでしょうが、「ママやパパは、あなたを心から愛してるから、あなたの未来の幸せのために、今、デジタル機器の使用を制限してる」ということを、繰り返し伝えてあげてほしいと思います。

      「あなたを何よりも大切に思ってるからこそ」「あなたが将来、学校に行けなくなったり仕事ができなくなるかもしれない危険性のあるものは、中学に入るまでは使ってほしくない」と伝えてあげてください。

      お子さんに理解してもらうのは、小学2年生なら、難しいとは思いますが、パセリ様の愛情は、お子さんに必ず通じると私は信じています。

      「親のエゴではなく、将来あなたに自分の夢を叶えてほしいから、あなたの将来を変えてしまうかもしれない危険性のあるものは、涙を飲んで制限してる」ことを、何度も何度もお子さんが飽きるほど話してあげてください。

      親の真剣な思いは、時間はかかっても、きっとお子さんも受け止めてくれるようになると思います。パセリ様のお子さんへの深い愛が、どうかお子さんの心に届きますよう心から強く祈っております。

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