咳が止まらないってどんな病気?持続期間と痰の有無で原因をチェック


咳が止まらない女性の写真
咳が止まらない時には、思わぬ病気が潜んでいることがあります。

でも、咳が止まらないのは、風邪のせいだと考えてる人も多いと思います。そのため、市販の咳止め薬を飲んで、かえって病気を悪化させるケースもあります。

長引く咳を止めるためには、どんな病気が咳をひき起こしているのかを正しく見極め、原因をとり除くことが大切ですよね。

そこで今回は、咳が止まらない原因には、どのような病気が考えられるのかを一緒に見ていきたいと思います。


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咳はなぜ出るのか?

咳が止まらない外人女性の画像
ところで、なぜ咳って出るのでしょうか?

咳は気道(肺への空気の通り道)に侵入した異物や気道内の分泌物を取り除くための生理的防御反応です。

咳は、鼻、喉、気管、肺など気道にある咳受容体(異物を感知するセンサー)に刺激が伝わると、脳にある咳中枢が刺激され、気道の筋肉を動かすように命令が伝わり咳が出ます。

つまり咳は、自分の体を守るための重要な防御反応なので、止めることが難しいのです。

咳が止まらない原因を調べるためには、咳の持続期間と(たん)の有無が重要な判断のポイントになります。では、まず咳の持続期間から咳が出る原因を調べていきましょう。

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咳は持続期間によって3つに分類される

咳(咳嗽(がいそう))は、持続する期間により下記の3つに分類されます。

咳の持続期間による3つの分類


★急性咳嗽(3週間以内に治まる咳)に多いのは感染性咳嗽

咳が止まらない女性Cの画像
日本呼吸器学会が2012年に発刊した「咳嗽(がいそう)に関するガイドライン第2版」によると、成人の場合、3週間以内に治まる急性咳嗽の原因のほとんどは感染性咳嗽だそうです。

感染性咳嗽とは、ウイルスや細菌が気道に感染することによって上気道(鼻から喉まで)や下気道(気管から肺の抹消まで)に炎症が起こって出る咳のことをいいます。

いわゆる風邪、感冒、上気道炎、急性気管支炎などの診断名がつくものやインフルエンザによって起こる咳のことです。

咳のほかにも、咽頭痛や鼻汁、くしゃみ、喀痰(かくたん)(痰を吐くこと)などの症状も現れます。

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成人の場合、咳が止まらなくて病院へ行くと、3週間以内の場合には下記の診断基準で咳の原因を調べていきます。

感染性咳嗽が疑われる成人患者の3週間までの病院での対応
(咳嗽に関するガイドライン第2版より)

咳が出始めてから3週間以内であっても、遷延性(せんえんせい)・慢性咳嗽の初期状態である場合も考えられます。しかし、以下のいずれかの所見が当てはまれば感染性咳嗽を疑います。

  • 感冒様症状が先行している。
  • 咳嗽が自然軽快傾向である。
  • 周囲に同様の症状の人がいる。
  • 経過中に性状の変化する膿性痰が見られる。
オレンジ色の矢印
感染性咳嗽と判断した場合、咳の症状がピークを過ぎているときには対症療法を行い経過観察。

咳がまだまだ続きそうな場合には、鎮咳薬と同時に、マイコプラズマ、肺炎クラミジア、百日咳を疑いマクロライド系抗菌薬を投与。

    百日咳は特有の咳嗽や嘔吐を伴うほどの強い咳嗽発作があれば疑う。
    マイコプラズマや肺炎クラミジアは、周囲に同じ症状の人がいる場合に疑う。

    ※各病気の症状については下記に詳しく記載
肺炎、結核、腫瘍などの原因がないかどうかを調べるために胸部X線検査を行う。

では、感染性咳嗽の中でも代表的な3つの病気(マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎、百日咳)について詳しく見ていきましょう。

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★感染性咳嗽をひき起こす代表的な病気


マイコプラズマ肺炎
【症状】
頭痛、だるさ、発熱の症状があらわれ、遅れてしつこい咳が続きます。痰の伴わない乾いた激しい咳が長期間続くのが特徴で、咳は夜中や早朝に多くなり、夜、眠れないほどの強い咳が頑固に続きます。

3~4週間経過すると、痰のからむ咳になります。従ってマイコプラズマ肺炎は、急性咳嗽と遷延性咳嗽の両方の場合があります。咳の他にも、咽頭痛、鼻症状などの上気道症状がみられる場合もあります。

発熱は一定ではなく38度~40度ぐらいまで出ることもあれば、微熱程度や、あるいは熱がまるで出ないこともあります。

肺炎にしては元気で予後も悪くありません。しかし、重症化すると胸(胸腔)に水がたまることもあり入院治療が必要になります。

咳が止まらないマスクの女性
【要注意】
注意しなくてはいけないのは、マイコプラズマが肺以外の場所に飛び火して炎症を起こす肺外発症という病態です。

マイコプラズマが体の毛細血管の血流に乗り全身を回ると、最悪の場合、脳炎や髄膜炎、急性膵炎、心筋炎などが起きることがあります。

【感染経路と予防法】
マイコプラズマ肺炎の感染経路は、飛沫感染と接触感染です。マイコプラズマは石鹸や加熱に弱いため、予防にはうがいや手洗い、食材の加熱が有効です。咳やくしゃみで感染するのでマスク着用など咳エチケットを守ることも大切です。

【好発年齢】
マイコプラズマ肺炎の発症は、14歳以下の子供が8割近くを占めていますが、最近では20~30代の肺炎でもマイコプラズマ肺炎が多くなっています。

潜伏期間は2~3週間で、季節に関係なく発病します。また、マイコプラズマ抗体には感染阻止作用はないので、繰り返しマイコプラズマに感染します。

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クラミジア肺炎
クラミジアというと性病のイメージを持つ人が多いかもしれませんが、クラミジア属菌の感染により肺炎を引き起こすこともあります。

人に感染するクラジミアは、下記の3種類あり、性行為による感染だけでなく人から人に飛沫感染するものもあり、それぞれ感染様式が異なります。

  1. 肺炎クラミジア
  2. 人から人に飛沫感染するクラミジア・ニューモニエという病原菌が原因。

    【症状】
    • 発熱、長く続く咳、咽頭痛など、細菌性肺炎を合併しやすい

  3. クラミジア・トラコマティス肺炎
  4. 分娩時に胎児が産道で母体から感染するか、または性行為により感染するクラミジア・トラコマティスという病原菌が原因。

    【症状】
    • 咳、結膜炎、鼻炎がみられ、発熱は少ない

  5. オウム病
  6. オウム、インコ、ハトなどの鳥類の排泄物や分泌物の吸入により鳥から人へ感染するクラミジア・シッタシーという病原菌が原因。

    【症状】
    • 病鳥に接してから1~2週間後に発症
    • 風邪と同じ症状(高熱、頭痛など)と共に、激しい乾いた咳が出る
    • 重症の場合は呼吸困難も起こす
    • オウム病は重症化しやすい。特に、体力・免疫力の低下した高齢者や持病がある場合は重症化しやすい。

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百 日 咳
【症状】
百日咳菌の飛沫感染(咳・くしゃみなど)で起こります。最初は、咳、くしゃみ、鼻水など軽い風邪のような症状から始まり、風邪薬を飲んでいても、1~2週間で咳の回数が増え程度も激しくなります。発熱はないか、あっても微熱程度です。

【特徴のある咳】
百日咳の咳は非常に特徴的で、短い咳が連続的に起こり、咳が出ききったところで息を深く吸い込み、このときヒューという笛のような音がします(フーピング)。

この特徴的な発作性けいれん性の咳嗽発作は、数分から30分も続くこともあり、しばしば嘔吐を伴ないます。咳嗽発作は夜間に多くなります。

百日咳の動画です↓


ただし、百日咳に特徴的なこの咳嗽発作がよく見られるのは幼児で、乳児や成人では見られません。

成人の場合は、単に咳が長く続いてるという症状にしか見えず、そのため、百日咳に感染していると知らずに、乳幼児にうつしている可能性もあります。

【要注意】
乳児(特に生後6ヶ月未満)の場合、突然、呼吸が止まりそうになったり、チアノーゼを起こしたり、けいれんを起こすことがあります。乳幼児では、合併症としては肺炎、脳症を起こし、危篤状態に陥ることもあるので注意が必要です。

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★遷延性・慢性咳嗽(3週間以上持続する咳)の場合

3週間以上、咳が持続する疾患として頻度が高いのは、痰をともなう咳のときには副鼻腔気管支症候群、痰をともなわない空咳が続く場合には、咳喘息・アトピー咳嗽、胃食道逆流症、感染後咳嗽の可能性が高くなります。

遷延性・慢性咳嗽の頻度の高い病気の表
では、3週間以上続く遷延性(せんえんせい)・慢性咳嗽の原因疾患として頻度の高い5つの病気について、さらに詳しく見ていきましょう。

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★3週間以上続く咳の原因に多い病気


副鼻腔気管支症候群(SBS)
副鼻腔気管支症候群(SBS)は、日本では慢性咳嗽の3大疾患のひとつです。慢性咳嗽の中では、咳喘息、アトピー咳嗽に次いで頻度の高い病気です。

咳喘息やアトピー咳嗽と違う点は、副鼻腔気管支症候群(SBS)の場合は、鼻づまりや鼻水、黄色っぽい痰をともなう点です。

副鼻腔気管支症候群(SBS)とは、慢性副鼻腔炎(蓄膿(ちくのう)症)と慢性下気道感染症(慢性気管支炎、びまん性汎細(はんさい)気管支炎、気管支拡張症)とが合併した病態で、呼吸器症状と副鼻腔炎の症状の両方をまねく症候群のことをいいます。

副鼻腔気管支症候群(SBS)の説明図
【症状】 

  • 黄色っぽい痰のからんだ咳が8週間以上続く
  • 黄色~緑色の粘り気のある鼻水、鼻づまり、嗅覚障害
  • 後鼻漏(こうびろう)(鼻水がのどに流れ落ちること)
  • 咳払い
  • 微熱
  • 頭重感など
  • 風邪をきっかけに悪化することが多い

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咳 喘 息
咳喘息は、喘息の前段階と考えられ、放置しておくと約30%は気管支喘息に移行するといわれています。咳喘息は、喘息にみられるような喘鳴(ぜんめい)(呼吸時にゼイゼイ・ヒューヒューする音)や呼吸困難は伴ないません。

風邪をひいたあとに発症することが多く、小児では男児にやや多いですが、成人では女性に多い病気です。通常は、1~2か月の薬物療法でよくなります。

【症状】

  • 喘鳴をともなわない咳が続く
  • 痰を伴わないことが多いが、湿性咳嗽の場合も少なくない(痰は通常は少量で非膿性)
  • 咳は就寝時、深夜あるいは早朝に悪化しやすいが、昼間だけ咳が出る場合もある
  • 呼吸困難はともなわない
  • 気管支拡張薬が有効(通常の咳止め薬はあまり効果がない)
  • 冷たい風、タバコの煙、運動、雨天、湿度の上昇、花粉などが発作の要因になる

咳喘息の重症度別による症状
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アトピー咳嗽
アトピー咳嗽の症状は咳喘息と似ています。違う点は、気管支拡張薬が咳喘息は効きますが、アトピー咳嗽は効かない点です。

【症状】

  • のどのイガイガ感やかゆみを伴う乾いた咳(痰は伴っても少量)が続く
  • 喘鳴、呼吸困難発作は伴なわない
  • 咳は、就寝時、深夜から早朝、起床時、早朝の順に多い
  • 咳は、エアコン、タバコの煙(受動喫煙)、会話(電話)、運動、精神的緊張などによって誘発されやすい
  • アトピー素因のある中年女性に多い
  • アトピー咳嗽は、咳喘息のように喘息に移行することはない
  • アトピー咳嗽の場合、50%は4年以内に再燃する

胃食道逆流症(GERD)
逆流性食道炎のイラスト
胃酸や胃の内容物が、胃から食道に逆流することによって食道の粘膜が炎症を起こす病気です。

胃食道逆流症(GERD)と逆流性食道炎とは、少し意味が異なり、GERDは逆流性食道炎の他に、内視鏡で食道炎が確認できなくても、逆流による胸やけの自覚症状のあるものまで含みます。GERD は、食生活の欧米化と共に日本でも1990年代末から増加しています。

【症状】
  • 胸やけ、呑酸(どんさん)、胸痛、物を飲み込んだ時につかえる感じ
    呑酸(どんさん)とは、すっぱい液体や苦いものが口まで上がってくること
  • 喉の違和感、しわがれ声、咳、喘息様症状など
  • 咳は、会話、食事、起床、上半身前屈、体重増加などに伴って悪化
【GERD による咳の2つのタイプ】

  • 咳が昼間に多く、胸やけ、呑酸などの症状があまりないタイプ
  • 咳が夜間に好発し、胸やけ、呑酸の症状や咳払い、声のかすれを伴いやすいタイプ
【対策】

  • 飲酒・喫煙量を減らす
  • 高脂肪食・大食・早食いを控える
  • 夜間の咳が多い人は、就寝時に上半身を少し高くする
  • 水平で横になるときには、左下の姿勢のほうが右下の姿勢よりも逆流が少ない
  • (参考:日本消化器病学会GERDガイドブック)
【治療】

  • 胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)が第一選択薬
  • 胸やけなどの症状は数日で改善することが多いが、咳の改善には2~3か月かかる場合もある

感染後咳嗽
呼吸器感染症の後に続く咳で、通常は自然によくなっていく遷延性・慢性咳嗽のこと。

【特徴】

  • 乾性咳嗽
  • 中高年者や女性に多い
  • 咳は、就寝前~夜間、朝が中心

では次に、咳が止まらない原因を、痰の有無や痰の性状から調べていきましょう。


あなたの咳は乾いた咳?湿った咳?

咳が止まらない男性Aの画像
咳は、(たん)の有無により次の2つに分類されます。

◆湿性咳嗽 痰を伴う湿った咳
◆乾性咳嗽 痰を伴なわない(または伴ってもごく少量の)乾いた咳

感染症の場合は、はじめは乾いた咳が出て、症状が悪化すると湿った咳になります。乾いた咳が1か月以上続く場合は、肺に異常をきたしている恐れがあるので、早めに受診しましょう。

咳の痰の有無による分類
痰(喀痰かくたん)は、気管や気管支からの分泌液に、細菌やウイルス、免疫細胞自身の残骸などが塊となったものです。痰は、病気の種類や感染している細菌の種類によって性状が異なってきます。

鉄さび色の痰は肺炎球菌による急性の肺炎にみられ、緑色の痰は、緑膿菌という細菌の感染によるもので、多くは気管支拡張症や慢性気管支炎などの肺の慢性感染によるものです。

咳の痰の性状による分類

それでは、痰が絡む咳が出る場合には、どのような病気が考えられるのかを、次に一緒に見ていきましょう。


痰を伴なう咳(湿性咳嗽)が出る病気


痰をともなう咳が出るときに考えられる代表的な病気を、下記の表にまとめてみました。

【痰をともなう咳が出る疾患例】
湿った咳の出る疾患例(痰の性状別)

では今度は、痰を伴なわない咳が止まらないときには、どのような病気が考えられるのかを見ていきたいと思います。


痰を伴なわない咳(乾性咳嗽)が出る病気

咳が止まらない女性Bの画像
痰が絡まない咳が出る原因として考えられる主な病気を下記に上げてみました。

・咳 喘 息
・アトピー咳嗽
・胃食道逆流症

「3週間以上続く咳の原因に多い病気」の章を参照

百 日 咳
「感染性咳嗽をひき起こす代表的な病気」の章を参照

喉頭アレルギー
【症状】
3週間以上続く乾性咳嗽。痰のからんだような感じ、喉のかゆみ、イガイガ感、チクチクした感じの咽頭痛などがある。

間質性肺炎
肺の間質に炎症や線維化といった病変が生じる疾患の総称。

原因は膠原病、感染症、薬剤、放射線、粉塵の吸入などさまざまですが、原因不明のものも多く、原因不明のものをまとめて特発性間質性肺炎といい、厚労省指定の難病の一つ。

【症状】
  • 乾いた咳
  • 体を動かしたときの息切れ
  • ばち指
  • 平均4~5年で呼吸不全が現れ、死亡に至る頻度が高くなる

薬剤性肺炎
別の病気の治療のために使用した薬によって起こる肺炎。ほとんど全ての薬剤が原因となる可能性があります。

【症状】
  • 乾性咳嗽
  • 呼吸困難など
  • 薬の中でも、抗がん剤、抗菌薬、抗リウマチ薬、インターフェロンなどの発症頻度が高い
  • 健康食品が原因となることもある

薬剤性咳嗽
咳を誘発する薬剤の代表としては、高血圧の治療薬であるACE阻害薬があります。咽頭のかゆみを伴うこともあります。

通常は服薬中止後、1~4週間でよくなっていきますが、中には服薬中止後も、3か月ほど咳が続く人もいます。

クループ症候群
のどの奥の喉頭(こうとう)付近に炎症が起きて腫れるために、咳や声のかすれ、呼吸困難を引き起こす病気の総称。

晩秋から冬に多く、原因として一番多いのは、パラインフルエンザウイルスで、RSウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルスなどもクループを起こします。

細菌性の喉頭蓋炎は進行が早く、のどが腫れて息が出来なくなるので早期に適切な治療がなされなければ、死亡のリスクが高くなります。

インフルエンザ菌b型(インフルエンザウイルスとは違います)が大部分を占めることから、お子さんの場合、Hibワクチン接種により予防できます。

【症状】
  • 最初は風邪のような症状
  • 乾いた咳
  • 特徴のある咳(犬の吠え声のような咳、もしくはオットセイのような咳)
  • 声がかすれる
  • 息を吸うときに、キューキューという音がする
  • 陥没呼吸(胸の真ん中が呼吸の度に凹む)
  • 呼吸困難
  • 発熱することもある(約半数は発熱)
  • 感染は、生後6カ月から3歳の小児が多い

心因性咳嗽
風邪をひいたわけでもないのに、ストレスから日常的に乾いた咳が続きます。緊張した時、あるいはうつ病や心身症などの心の病でも咳が出ます。心因性咳嗽は、夜寝ている間は咳が出ないのが特徴です。

気管支結核
気管支結核とは、気管支にできた結核のことで、肺結核とは症状が少し異なります。結核の中でも発生頻度は少ないですが、結核菌を排出しやすいので他の人に感染しやすくなります。肺結核は男性に多いですが、気管支結核は女性に多く見られます。

【症状】
  • 乾いた頑固な咳
  • 進行すると喀痰・呼吸困難

肺癌(とくに中心型肺癌)
肺がんは、肺の入り口に近い太い気管支にできる「中心型肺がん」と、肺胞に近い部位におこる「末梢型肺がん」とに分けられます。

【症状】
  • 咳、痰、血痰
  • 進行すると胸痛、声のかすれ

では次に、風邪をこじらせてしまった時に発症しやすい肺炎について、一緒に見ていきましょう。

咳が止まらないのは肺炎のせい?

肺炎を起こして咳が止まらない女性
肺炎とは、ウイルスや細菌などが肺に感染して炎症を起こす状態をいいます。多くの場合、風邪や気管支炎をこじらせて起こります。

肺炎の種類と咳と痰の症状の表

咳が止まらない時は何科?

病院の受付の風景
咳が止まらない時、何科に行けばいいのか迷いますよね。ひと口に咳が止まらないといっても、症状は人それぞれです。

その時々の病態に応じて、成人の場合は、内科、呼吸器科(呼吸器内科)、耳鼻咽喉科、心療内科の4つの診療科をうまく使い分けることが早く治すコツです。

呼吸器科には、呼吸器内科と呼吸器外科とがあります。呼吸器内科と呼吸器外科との違いは、呼吸器内科はメスを使わない治療、それに対して呼吸器外科は、肺がんなどをメスを使って手術により治療する点です。

呼吸器外科の場合は、呼吸器外科と表示されていますので、単に「呼吸器科」と書かれてある場合には、一般的には呼吸器内科を指す場合がほとんどです。

【全身症状がある時 → 内科】
風邪、インフルエンザなどの症状で、咳以外に、発熱や頭痛、腹痛などの全身症状がある場合には、まず最初に内科に行くのがいいでしょう。

【痰を伴なう咳、喉が痛い、鼻症状がある時 → 耳鼻咽喉科】

咳の中でも痰を伴なう咳のときや、喉の痛みや腫れ、鼻水・鼻づまりなどの症状があるときには、耳鼻咽喉科を受診するといいでしょう。風邪・インフルエンザ・花粉症などの場合は、耳鼻咽喉科でも内科でもどちらでもOK。

注意!
ただし、急性喉頭蓋炎(こうとうがいえん)のように最初は風邪のような症状から始まっても、短時間のうちに急激に喉頭蓋が腫れて、息ができなくなって窒息死してしまうという怖い病気もあります。

急な喉の痛み・飲み込めない、声が出せない、くぐもった声(マフラーを巻いたような声)などの症状がある時には、たとえ風邪の症状があったとしても、ただちに耳鼻咽喉科を受診されることをお勧めします。処置が遅れると死亡したり後遺症が残る場合があります。

急性喉頭蓋炎は、子供から大人まで発症します。成人の場合、特にヘビースモーカー、糖尿病、免疫抑制剤の治療を受けている人は要注意です。お子さんの場合には、Hibワクチンで予防することができます。

【メイン症状が長引く咳 → 呼吸器内科(専門医)】

咳嗽の診断・治療は、湿性咳嗽の場合には、一般臨床医でも比較的容易に行うことができるそうですが、乾性咳嗽に関しては診断・治療が難しくなるので、呼吸器専門医にかかったほうが良いそうです

呼吸器専門医の中でも、さらに咳嗽専門医がいます。咳嗽専門医とは、日本咳嗽研究会が認定している医師のことで、咳嗽に特化した診断・治療の専門知識を持つ医師のことです。

お住まいの地域の咳嗽専門医を探したい場合には、こちらから探すことができます。
日本咳嗽研究会 咳嗽専門医一覧

【心因性咳嗽 → 心療内科】

長引く咳の中には心因性のものもあります。咳止め薬を飲んでも、気管支拡張薬を使っても、乾いた咳が止まらない、しかも夜寝ている間は咳が出ない・・そんな時には心因性咳嗽の可能性があります。

その場合には、まず呼吸器の専門病院で詳しい検査をして呼吸器系に異常がないことを確かめてから、医師と相談して、心療内科へ行くのがいいでしょう。


止めたほうがよい咳・止めないほうがよい咳

咳が止まらないので咳止めを飲む女性
咳と痰が止まらない時に、自己判断で薬局などで買った咳止め薬を飲む人がいます。

しかし、咳を薬で止めてしまうと、痰が排出されなくなり、細い気道内で細菌が繁殖して肺炎などの病気を引き起こす場合もあります。

痰が過剰に出るときは、主に気管支分泌腺が腫れていると考えられます。

止めた方がよい咳・止めない方がよい咳の表A
では最後になりましたが、疾患別に見た咳が出る原因についても、簡単に整理しておきましょう。


疾患別・咳が止まらない原因


咳を引き起こす病気とその原因には、次のようなものがあります。

疾患別・咳の原因の表
おわりに咳が止まらない病気
咳が止まらない背景には、いろいろな病気が潜んでいます。風邪が長引いてるだけだろうと思っていたら、思わぬ病気が進行していたということもあります。

そういう私も、咳が長引いていたにもかかわらず病院へ早く行かなかったために喘息になってしまいました。もっと早く咳喘息の段階で病院へ行っていたらと、今になって後悔しています。

皆さんは、そのような事がないように、咳が長引くときには、早めに病院へ行って原因をしっかり調べてもらってくださいね。お大事になさってください。



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