カラスの好きな食べ物・嫌いな食べ物 好物ベスト10は?


ゴミから食べ物を探すカラスたちの画像
カラスは、何でも食べる雑食性です。木の実や草の種子などの植物から、肉、魚、鳥、ヘビなどの動物まで何でも食べます。時には、ロウソクや石けんなど変わったものまで食べるカラスですが、そんなカラスにも好きな食べ物・嫌いな食べ物があります。

そこで今回は…

  • カラスの好きな食べ物・嫌いな食べ物
  • カラスの食べ物を隠す習性
  • カラスのエサの探し方
この3点について取り上げてみました。
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ハシブトガラスとハシボソガラスの違い

ひとことで「カラス」といっても、世界には沢山の種類がいます。カラスは正式には「スズメ目カラス科カラス属」に分類される鳥ですが、日本には、その中の5種類のカラス属の鳥がいます。

中でも、私たちが普段よく見かけるカラスは、ほとんどがハシブトガラスとハシボソガラスです。「ハシ」とは、嘴(くちばし)のことで、嘴の太いのがハシブトガラス、細いのがハシボソガラスです。

ハシブトガラスとハシボソガラスの違いの画像
その他に、主に冬に日本に渡ってくる渡り鳥に、ミヤマガラス、ワタリガラス、コクマルガラスがいます。

カラスの種類によっても、食べ物の好みが少し異なるようですが、ここでは日本に一年中いるカラスで、私たちが年中よく見かけるハシブトガラスとハシボソガラスの食べ物の嗜好について見ていきたいと思います。

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カラスの好きな食べ物

カラスは雑食性の鳥です。種子類、果実類、昆虫、魚、トカゲ、ヘビ、カエル、鳥とその卵など、何でも食べます。死骸を(あさ)るのも得意です。

カラスの好物については、2002年~2003年にかけて国立科学博物館が、東京都内のカラスを対象に、いろいろな食べ物を並べて食べさせ、食べる順番を調べたことがあります。その結果は下記のとおりです。

【東京都内のカラスの好物】

1位 脂身の肉
2位 揚げ物
3位 ドッグフード
4位 マヨネーズ
5位 パン
6位 菓子
7位 ご飯
8位 ケーキ
9位 魚
10位 豆腐 
11位 麺
12位 野菜 
(出典:カラスはホントに悪者か)

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カラスは、植物性より動物性を好み、肉や脂っぽいものなど高カロリー食を好む傾向があります。ファーストフート店が立ち並ぶ繁華街のゴミ捨て場では、フライドチキン、フライドポテト、マヨネーズなどがカラスに大人気です。

カラスが好きな食べ物を頭で考えるイメージ画像
その他にも、果実(植物の実)もカラスの好物のひとつです。カラスは果物や木の実、やわらかい穀物など植物性の好物も多く食べています。

カラスの食べ物の好みは、地域や時期によっても変わります。

果実の収穫の時期になると、カラスは人間と同様に甘い果実が大好きなので、果樹園では、柿、ブドウ、スイカ、メロンなどの果物がカラスの被害に遭います。

また、カラスはトマトも好物で、我が家の庭のミニトマトも、カラスに勝手に収穫されてしまいました。

カラスの好きな果実類の画像

カラスはトウモロコシも好きで、トウモロコシ畑では、苗が引きぬかれて、その根元にある種子が食べられてしまうこともあります。

またドングリやクルミも、カラスの好物です。ドングリは足で押さえて、くちばしで殻をむいて食べますし、クルミは上空から固い地面に落として割って食べます。

カラスは、ゴミ捨て場にあるお弁当やおにぎりなどのご飯つぶも、よく食べますが、生のお米はあまり好きではないようです。イモ類なども、生ではあまり食べませんが、ポテトチップスや焼き芋なら食べます。

要するに、調理して柔らかくなっていたり、甘みがあったり、油が絡んでいたりするものをカラスは好むようです。
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その他に、動物性のものでは、カラスは昆虫をよく食べます。セミやバッタも、あっという間にバラバラにして食べてしまいますし、秋のカマキリやその卵嚢(らんのう)も大好物です。

また海岸では、カラスは貝類もよく好んで食べています。ハシボソガラスが貝を上空から落として割って食べる光景は、北海道から九州にかけての沿岸各地で観察されています。

ちなみに、高いところから貝やクルミを落として割る行動は、ハシボソガラスしかやりません。ハシブトガラスは、そばにいても決してやりません。

ただ、ハシブトガラスはハシボソガラスが上空から貝やクルミを落とす行動をじっと見ていて、割れた貝やクルミを横取りすることがあります。

ハシブトガラスとハシボソガラスの貝の食べ方の違いのイラスト画像
また、カラスはウニも大好物です。干潮時、カラスは潮だまりや潮間帯の下部へおりていき、くちばしで隠れているウニを探し、探し当てると陸に運びます。

ウニの口を抜き出して殻に穴をあけ、ウニの生殖巣(人が食べる部分)を上手に抜き出して食べます。多い時には、カラスは1日に20個近いウニを食べるそうで、数千円ぶんのウニを食べているという話もあります。ウニ好きの人には、なんとも羨ましい話ですよね。

カラスとカラスの好物のウニの画像
さらに、カラスは鳥類も食べます。といってもカラスは猛禽と違って、一撃で得物を仕留める鋭い爪も持っていないので、狙うのは主に、卵と雛です。

時には、ハトを襲って食べることもあります。カラスにとってハトはご馳走ですが、ハトを襲っても失敗して逃げられることも多いようです。

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またカラスは哺乳類も食べます。ただし、カラスの戦闘能力で勝てる相手に限られます。

東京の繁華街では、お正月になってゴミが出なくなると、ネズミがカラスに狙われます。カラスはネズミぐらいの大きさなら、くわえて飛んでいきます。

時には、子猫がカラスに食べられることもあり、鳥の卵や雛など見るからに弱い相手ばかりを狙うカラスの行動を見てると、カラスが嫌われる理由も分かるような気がします。

しかし、嫌われ者のカラスも良い役割を果たしている部分もあります。カラスは動物の死骸も食べてしまうので、自然界の掃除屋(スカベンジャー)としての貴重な役割も果たしています。

また、カラスは昆虫もよく食べますが、農作物にとっての有害虫の駆除にも役立っています。

カラスはスカベンジャーの画像
一般に、ハシブトガラスはやや肉食性が強く、ハシボソガラスは草食性が強いといわれてきましたが、地域によっては逆の傾向を示したという調査結果もあります。

カラスの食性は、地域によっても影響を受けます。ハシボソガラスも肉が嫌いなわけではなく、見つければ大喜びで食べます。

ちなみに、生ゴミのあるところに多数集まる傾向があるのは、ハシブトガラスのほうです。
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カラスの嫌いな食べ物

カラスは、生野菜や消化に時間のかかる木の葉はあまり食べません。鳥類は一般に、消化に時間がかかる上に栄養価の低い葉はあまり好みません。

ただし、ハシボソガラスはキュウリなら食べます。それ以外の生野菜は、カラスは口にしても、すぐに出してしまいます。ただ、他に食べるものがなければ、嫌いな食べ物でも食べることはあります。

ちなみに、チョコレートをカラスに食べさせるのは危険です。致死量は不明ですが、チョコレートはカラスにとって毒です。

注意のイラスト カラスに毒餌を与えて駆除しようとして、その毒餌を飼育されている猫が食べて死亡した場合、飼い主から慰謝料などの損害賠償を請求されることがあります(私の住んでる地域の自治体の担当者から聞いた話)。

カラスは鳥獣保護法によって勝手に駆除することは禁止されており、駆除する際には、必ず都道府県知事の許可を得る必要があります。


カラスは辛いものが嫌いか?

カラスは唐辛子(とうがらし)やキムチなど辛いものを嫌うという実験もあります。

ただし、カラスを長年研究している松原始氏によると、カラスの辛み耐性は、個体差が大きいそうで、まるっきり平気なカラスもいれば、きんぴらごぼうを食べただけでジャブジャブと(くちばし)を洗っているカラスもいるそうです。

鳥には歯がないので、食べ物は全て丸のみします。唐辛子を丸呑みする場合は、辛さをあまり感じない可能性もあります。ただし、それは常識的な辛さの食べ物の場合です。激辛の食べ物は、人間と同様、カラスも嫌がります。

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カラスの食べ物を隠す習性

パンをくわえるカラスの画像
鳥類の中には、エサを一時的に隠しておき、後で取り出して食べるという行動をするものもあり、この習性を貯食といいます。

カラスも見つけたエサや食べ残しをよく隠します。隠す場所は、落ち葉や土の中、木の洞、建物のすき間などです。

実験によると、カラスはあちこちに隠したエサの場所を覚えていて、食べ物が足りない時に隠した場所に取りにいきます。おまけに、腐りやすいものから先に食べるというのですから驚きです。

さらに、他のカラスなどに貯食の現場を見られると、エサを横取りされないように、すぐに他の場所にエサを隠し変えます。

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カラスは、口腔から咽頭にかけての部分が大きく広がり、食べ物をいっぱい詰め込むことができます。どの位の量を詰め込めるかというと、湯呑み1杯分ほどの食べ物を詰め込むことができるといいます。

そのためカラスはエサをたっぷり呑み込むと、どこか安全なところで吐き出して、少しずつ食べます。食べきれない分は、土の中などに隠して、あとで食べます。

都会のハシブトガラスの食生活は、生ゴミとこの貯食に頼りきっていると言われるぐらいですが、ところが、このカラスの貯食の習性が、ときに困った問題を引き起こすことがあります。

JRの線路にカラスが置き石をしてマスコミに大きく報道されたことがありましたが、このカラスの置き石事件は、実はカラスが、軌道敷の敷石の隙間に貯食していたことが原因でした。

カラスが線路に置き石するイラスト画像
カラスは貯食するときや、貯食したものを取り出して食べるときに、敷石を線路上に放置してしまったようです。カラスにはもちろん悪意はありませんが、ひとつ間違えば大惨事になっていたところです。


カラスのエサの探し方

ゴミをあさるカラスたちの画像
ゴミをあさってるカラスを見ると、臭いでカラスは食べ物を探しているように見えますよね。ところが、実際は、カラスの嗅覚はあまり発達していません。

一般に、鳥類の嗅覚は哺乳類に比べて発達していません。中でもカラスの嗅神経は、ハトやニワトリの3分の1程度しかありません。臭いが分からないからこそ腐った動物の死骸も食べられるのでしょう。

臭いが分からないカラスは、もっぱら目でエサを探しています。カラスの視覚は人間よりも優れており、レストランでショーケースに飾られてある食品サンプルの牛肉と生肉を、袋ごしに見破ることもできます。

また果樹園の果物が、もっとも熟して糖度が高まる時期を、カラスは果実の色で識別できるといいます。

しかもカラスの視野は、約300度以上あるそうですからカラスの背後から近寄ってもカラスには丸見えです。
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鳥は一般的に視力が優れており、トビやワシはかなりの上空から地上のネズミを発見することができますし、地上に降りてからは、目と鼻の先の小さな虫も見ることができます。

カラスも、近視・遠視どちらにも得意な目を持っていますが、ハシブトガラスとハシボソガラスでは、食べ物の探し方が少し異なるようです。

ハシブトガラスは、高いところにいる時間が長く、高い地点から周囲を見回し、エサのありそうな場所を見つけ、すばやく降りてきてエサを手に入れます。

それに対してハシボソガラスは、地上にいる時間が長く、歩いてエサを探します。くちばしを石の下に入れて、石をひっくり返して探すこともあります。

カラスが食べ物をあさってる風景の画像

おわりに

カラスは何でも食べる雑食性ですが、地域や時期によってもカラスの食べ物の好みは違ってきます。

一般に、カラスは植物性より動物性を好み、肉や脂っぽいものなど高カロリー食を好む傾向があります。生ゴミが大事な栄養源になってる都会のカラスは、ジャンクフードも大好きです。

その反対に、カラスが嫌いな食べ物は、生野菜や木の葉など栄養価の低い食べ物です。味は、辛いものが苦手なようですが、中には辛さが平気なカラスもいます。

好き嫌いはあっても、何でも食べることができるということは、どこにいても生きていけるというカラスの強みにもなっています。

参考書籍
  • カラスの教科書 松原始著
  • カラスはホントに悪者か 大田真也著
  • カラスとかしこく付き合う法 杉田昭栄著
  • カラスの自然史 樋口広芳・黒沢令子編著
  • カラス、なぜ襲う 松田道生著
  • カラスの補修授業 松原始著
  • カラスなぜ遊ぶ 杉田昭栄著
  • カラスはどれほど賢いか 唐沢孝一著
  • カラスのひみつ 監修 松原始
  • 生ごみをあさるカラス 監修 三浦慎梧
  • 人はなぜカラスとともだちになれないの?監修 杉田昭栄
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