ドライアイに効く目薬 市販薬と眼科でもらう点眼薬の違い


あなたは、目が乾く、目がごろごろする、目が疲れやすいと感じたことはありませんか?

その症状はドライアイかもしれません。

パソコンでの作業、コンタクトレンズの使用、エアコンの使用などによって、現在、日本ではおよそ2000万人のドライアイの患者さんがいると推定されています。

パソコンと目薬の画像
私もパソコンの画面を見ていると、目がショボショボして、目がかすむことがありますが、そんな時は目薬が欠かせません。でも目薬は、選び方を間違うと、もっと症状を悪化させてしまうこともあります。では、どういう目薬がドライアイに効くのでしょうか。

今回は、ドライアイに効く市販の目薬と眼科で処方される目薬の違いについて、まとめてみました。

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ドライアイの症状

ドライアイに効く目薬D
ドライアイは、次のような症状が現われます。

  1. 目が乾く
  2. 目がゴロゴロする
  3. 目が疲れる
  4. 涙が出る
  5. 目が痛い
  6. 目がかすむ
  7. 光を見るとまぶしい
  8. 目を10秒以上開けていられない
    (10秒間まばたきを我慢できない場合はドライアイの可能性があります)


疑わしい症状がある場合には、眼科へ行くとドライアイの簡単な検査がありますので、ドライアイかどうかがすぐに分かります。

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市販のドライアイの目薬の選び方

ドライアイに効く目薬K

ドライアイかなと自覚していても、眼科に行くのが面倒で、市販の目薬で対処する方も多いと思います。

市販の目薬は、手軽に手に入るところがメリットですが、眼科医は、市販の目薬を勧めません。

その理由は、市販の目薬は、使った直後は効いたように感じても、使い続けていくことで、症状がかえって悪くなったり、副作用が出る危険性があるからです。


★市販の目薬の問題点

1.防腐剤が入ってる


市販の目薬は、使い切りタイプ以外は、長期保存できるように、ほとんど防腐剤が入っています。

眼科で処方される多くの目薬にも防腐剤は入っていますが、市販の目薬には、一部の防腐剤の入っていないもの以外は、比較的高い濃度の添加物が含まれてることが多く、これが副作用の原因になることがあります。

また眼科では、眼の状態を診て、防腐剤による影響が考えられる場合に、防腐剤抜きの点眼の処方をしてくれます。

眼科の先生にお尋ねしたところ、最近は、点眼ボトルの先端にマイクロフィルタが付いており、細菌の侵入を開栓後もブロックできる(開けて約1か月使用可)防腐剤抜きの角膜点眼剤もあるそうです。

防腐剤は、健康な目の人なら涙と一緒に流れてしまうので、それほど問題はないのですが、ドライアイのような涙の少ない人が使った場合、防腐剤が涙と一緒に流されずに、目に残ってしまい、目の表面に障害を与える場合もあります

また人によっては防腐剤は、アレルギー反応を起こす場合があります。防腐剤に対する反応は人によって異なりますが、眼科で処方する場合は、患者さんの状態を診て目薬を処方してもらえるので安全です。

市販の目薬を使うときには、防腐剤の入っていないものを選びましょう。

防腐剤には、ホウ酸・塩化ベンザルコニウム・クロロブタノールなどがあります。


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2.血管収縮剤が入ってるものがある


市販の目薬の中には、目の充血を取るために血管収縮剤が入ってるものがあります。

これは文字通り、血管を収縮させて目の充血を取るものですが、目薬をさした時は、一時的に充血が取れても、薬の効果が切れたときには、前よりも悪化してる場合があります。

目の充血というのは、目の傷や細菌の侵入などの問題を解決しようとして血液が目に集まって修復しようとしてる状態なのですが、それを一時的に血管を収縮させて充血をとっても、元の目の問題は何も解決されていないので、目薬の効果が切れると、かえって悪化してしまいます。

目薬に第3類医薬品と表示のあるものは、血管収縮剤が入っていません。第2類医薬品と表示のあるものは、血管収縮剤が入っているものが多いです。

血管収縮剤には、塩酸ナファゾリン・塩酸テトラヒドロゾリン・塩酸フェニレフリンなどがあります。



ドライアイの市販の目薬の選び方
ドライアイに効く目薬猫イラスト2
  1. 防腐剤の入っていない目薬を選ぶようにしましょう

  2. 血管収縮剤の入っていない目薬を選ぶようにしましょう

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眼科医が処方するドライアイの目薬

ドライアイに効く目薬F
従来からの点眼薬(涙の量を増やす)

◆人工涙液(眼科医の処方箋がなくても薬局で買えます)

◆ヒアルロン酸(眼科医の処方箋必要)


新しい点眼薬(涙の質を改善する)

2010年以降、ドライアイの新しい治療法として2種類の点眼薬が使われ始めましたが、テレビ番組で放送されたこともあり評判となりました。

これは、今まで良い治療法がなかった涙が蒸発するタイプのドライアイの患者さんに効果が高いといわれています。

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◆ジクアス点眼液3%(参天製薬株式会社)
主成分: ジクアホソルナトリウム
効 能: 涙の成分であるムチンと水分を増やす
副作用: 刺激感(しみる、一時的な痛み)、目やに

◆ムコスタ点眼液UD2%(大塚製薬株式会社)
主成分: レバミピド
効 能: ムチンを増やす作用と、目の表面の粘膜の保護・修復をする作用がある
副作用: 味覚異常、吐き気、食欲不振など。

苦味をもつ薬の成分が、目から鼻を通り口に流れていくため、人によっては、苦味から食欲不振や吐き気をもよおすこともあります。
ドライアイに効く目薬L
その場合には、目がしらをしばらく押さえる(3~5分程)などして、目から鼻・のどに流れていくのを止めると、ある程度予防できるそうです。

また人によっては、コーヒーを飲むと、コーヒー自体の苦味で、この点眼液の苦味を不快に思わなくなるケースもあるようなので、ムコスタ点眼液をさすときには、コーヒーを飲みながら点眼する方法を試してみてはいかがでしょうか。

ドライアイに効く目薬コーヒー写真
その他の副作用としては、この目薬は、点眼後、一時的に目がかすんだり、白っぽく見えることがありますが、これは白色の点眼液のためと考えられ、多くの場合は数分で、長くても10分程度でよくなります。 


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ジクアス点眼液3%もムコスタ点眼液UD2%とも、眼科医の処方箋が必要ですが、保険適用で処方してもらえます。どちらも効果が表れるまでは、日数がかかります。


テレビ番組の影響のために、これらのムチンを増やす新しい点眼薬が、視力をよくする薬と期待する患者さんもいるようですが、この2種類の新薬は、あくまでもドライアイの治療薬であって、近視や老眼などの視力の回復効果は期待できません

ドライアイに効く目薬眼科検査イラスト
ドライアイのために今まではっきり見えなかったのが、ドライアイの治療効果が上がって、結果として見えやすくなることはあっても、近視や老眼などの視力そのものの回復効果は望めません。


ジクアス点眼液3%もムコスタ点眼液UD2%も、従来からの点眼液に比べると、ドライアイの改善に効果が高いといわれていますが、ドライアイのタイプによっても効果は異なりますし、副作用が強くて、使用できない人もいます。

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ドライアイに効く目薬J

ドライアイの市販の目薬を使うときには、できるだけ防腐剤・血管収縮剤の入っていないものを選ぶようにしましょう。


眼科で処方されるドライアイに効く目薬は、2010年に2つの新薬が出て、涙が蒸発するタイプのドライアイの改善に効果が高いといわれています。


ドライアイは、最初は、目が乾くなどの不快感程度ですが、ひどくなると、目の表面に傷がつき、ときにはそこから細菌感染をして炎症を起こすこともあります。


また、低温・低湿度でドライアイは悪化するので冬は要注意です。加齢と共に涙の量が減るので、中高年の方はドライアイになりやすくなります

市販の目薬で効果がない場合には、眼科を受診されることをお勧めします。

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豆知識 目薬の効果的なさし方♪

目薬の効果的なさし方は、目薬をさした後、成分がしみ渡るまで、3~5分程、目頭を押さえながら目を閉じたままの状態でいるのが、目薬の成分がしみ渡り効果的です。

目薬は、目頭から、鼻、のど、口へと流れていきます。

目薬をさした後に、まばたきをすると、その度に目薬の成分が鼻へと流れていくので、目薬をさした後は、まばたきをせずに、鼻へと流れていかないように目頭を押さえながら目をしばらく閉じているのが効果的です。




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