砂糖の害 脳も体もボロボロにする白い悪魔


砂糖を使った沢山のケーキの画像
チョコレートやケーキ、アイスクリームなどスーパーやコンビニには、甘いものが山のように並んでいます。甘いものは美味しいですよね。ついつい食べ過ぎてしまうこともありますよね。

しかし、砂糖を欲しいままに食べ続けていると、うつ病になったり、キレやすくなったり、さらには、記憶力が低下してアルツハイマー病を引き起こすとしたら、あなたはどうしますか?

疲れやすい、イライラしやすい、頭がスッキリしない、もの忘れしやすい、キレやすい・・・ひょっとすると、その原因はあなたが食べている砂糖が原因かもしれません。

「砂糖をやめればうつにならない」(生田哲 著)という本に、砂糖の恐ろしい害について色々書かれてあるのを読んで、とても共感できたので、ほんの一部ですが、ご紹介してみたいと思います。

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今さらですが、砂糖とは

砂糖の害A

砂糖とは、サトウキビや砂糖大根からビタミン、ミネラル、ファイバーを取り除いたショ糖(スクロース)のことです。

砂糖は、純度100%の化学物質です。砂糖はそもそも自然界には存在しない化学物質なのです。

砂糖はカロリーだけで、ビタミン・ミネラル・ファイバーなどの栄養素は入っていません。ですから体内で分解されるときには、体の中にあるビタミン・ミネラルを使うので、砂糖の摂り過ぎは、ビタミン・ミネラルの欠乏症を招いてしまいます。

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おまけに、砂糖には強い依存性があります。

砂糖の中毒性は、なんとコカインをしのぐほどだとか。砂糖を食べれば食べるほど、やめられなくなり、砂糖を摂り過ぎた結果、血糖を上手くコントロールできなくなり、血糖が下がりすぎて「低血糖症」になる場合があります。

「低血糖症」になると、脳がエネルギー不足になるため、イライラ、不安、不眠、疲労感など、うつと似たような症状が現われてきます。

チョコレートやケーキに砂糖がたくさん入ってることは、よく分かっていても、清涼飲料水に入ってる砂糖は見落とされがちですよね。清涼飲料水は、体によい飲み物というイメージを持ってる人もいると思いますが、実際は砂糖がいっぱい入ってる砂糖水なのです。


<<砂糖を多く含む飲み物>>

砂糖の害abc
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脳をダメにするクイックカーボ

脳をダメにするのは、砂糖だけではなく、クィックカーボといわれる食品を摂り過ぎると、私たちの脳はダメージを受けます。

炭水化物(カーボ)には、クィックカーボとスローカーボの2種類があります。

クィックカーボとは、白米、精白パン、菓子パン、うどん、ケーキなどで、急激に血糖値を上げてしまうものです。

砂糖の害B

そして、スローカーボとは、玄米、オートミール、豆類、野菜、海藻類などで、ゆっくりと血糖値を上げるもののことです。

砂糖の害C


スローカーボは、ビタミン・ミネラル・ファイバーを多く含んだ栄養豊富なもので、血糖をゆっくりと上げていきますが、クィックカーボは、ビタミン・ミネラル・ファイバーなどの栄養素をほとんど含まないカロリーだけの食品で、食べると急激に血糖値を上げます。


砂糖やクィックカーボを摂ると、急激に血糖が上がり、すぐに、すい臓からインスリンが分泌され血糖を下げようとします。このインスリンの働きにより、食後に増加した血糖は一定量に保たれます。

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ところが、砂糖やクィックカーボを頻繁に摂ってると、その都度インスリンが血糖を下げようと頑張り、その繰り返しが慢性的に続くことで、すい臓から分泌されるインスリンの働きがおかしくなったり、インスリンの分泌が少なくなったりして、血糖が下がらなくなり血糖が高い状態が続きます。これが糖尿病です。


また糖尿病までいかなくても、すい臓が働き過ぎで疲れてしまい、少し甘いものを食べただけで過剰に反応してインスリンを出したり、必要がなくてもインスリンを分泌し続けたりして、血糖が低い値で推移したり、血糖が上がったり下がったりを繰り返したりして安定した血糖を維持できなくなる状態を低血糖症といいます。


このように砂糖やクィックカーボを、たくさん摂り過ぎる生活が慢性的に続くと、血糖を上手くコントロールできなくなるために低血糖症になったり、その反対に糖尿病になったりします。

注意を要するものに、「じゃがいも」があります。じゃがいも自体は、それほど急激に血糖値を上げないのですが、フレンチフライや、マッシュドポテトなどの「じゃがいもの加工食品」になると、砂糖よりも血糖値を速く上げてしまうので、食べすぎには注意が必要です。


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低血糖症とうつの関係

うつで苦しむ女性
アメリカの医師が1200人の低血糖症の患者の症状を分析した結果、その86%にうつが発生していたと報告しました。

低血糖症の症状は、実は、うつの症状と共通しています。前に当ブログでも取り上げましたが、本当は低血糖症であるのに、病院に行くと、うつと誤診されるケースがとても多いのです。

参考:うつは食事で改善できる!原因は食べ物だった!

日本でも急激にうつ病患者が増えてる要因の一つは、この低血糖症がうつの背景にあるためだと指摘する専門家も多くいます。

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もし、あなたが今うつなら、食生活を思い出してみてください。コーラ・缶コーヒー・ファーストフード・菓子パン・チョコレート・白米・うどんなど砂糖やクィックカーボばかり食べているのなら、スローカーボ中心の食事にしてみてください。うつの原因が低血糖症なら、うつから脱却できるでしょう。


砂糖は、キレやすくなり凶暴性を増す

砂糖の害F

アメリカの科学者が、少年院に入っている8000人の青少年を調査し、砂糖やクィックカーボ中心の食事が、犯罪や非行を生むと発表しました。

実際に、犯罪を繰り返す青年たちの食事から砂糖とクィックカーボを取り除くと、とても礼儀正しく変身し、劇的に変わるケースが多いというのです。

またアメリカの保護観察官は、非行少年たちの食事から、砂糖や精白小麦粉(クィックカーボ)で作った食べ物、カフェイン、アルコールを取り除く食事療法を指導すると、通常は15~30%の更正率が、なんと80%の更正率に上がったそうです。

暴力的な犯罪者や非行少年は、炭水化物を食べたあとに、急激に血糖が下がる傾向があり、すなわち低血糖症が、暴力や攻撃性と密接に関係しているというのです。

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血糖が下がりすぎると、脳はエネルギー不足になるために、アドレナリンの分泌を促し、体内に蓄積されている糖分を血液中に出して正常な血糖値にするよう指令を出します。

このアドレナリンは、別名「攻撃ホルモン」ともいわれるもので、人がお腹が空くと、イライラしたり攻撃的になるのは、このアドレナリンの作用によるものです。

低血糖症とまでいかない中程度の血糖の下降でも、イライラしたり攻撃性が現われることもあるので、ほとんどの人は、この血糖値の急激な下降により気分が影響を受けています。

砂糖の害イラストA
私は、認知症の親の介護をしているので、イライラしたり落ち込むことも多いのですが、認知症の親の行動を変えることは出来ないので、イライラしないように自分を変えるしかありません。

そのために、食事をいろいろ変えてみては自分の気持ちの変化を観察してきました。その結果、砂糖とクィックカーボが人の感情を大きく左右するということは痛感しています。

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たとえばですが、うどん(クィックカーボ)をそばに変えただけで、イライラ感は少なくなります。うどんは、白米と同様に血糖値を急激に上げます。ということは、その後に血糖値が急激に下がるということです。しかし、そばは、玄米と似て、血糖値を穏やかに上げる食べ物なのです。

また、そばを食べるときには、タンパク質である卵も入れます。タンパク質は、満腹感を持続させるだけでなく、インスリン分泌や血糖を安定させてくれます。つまり、そばを食べるときに、卵を入れるだけで、血糖を上げるスピードを落としてくれるのです。

人の感情は、口から入れる食べ物や水分によって大きく左右されます。どういう食べ物が自分の体に良い影響を与えるのか、また悪い影響を与えるのか、答えは自分の体が教えてくれます。あとは、自分の体が発する声に気付くかどうかだけです。


砂糖やクィックカーボは記憶力を低下させアルツハイマー病を引き起こす


砂糖の害H

イギリスの科学者は、朝食にオートミールやファイバーの多いシリアル(スローカーボ)を食べた人は、朝食に精白パンやドーナツ(クィックカーボ)を食べた人に比べ、記憶力が高いことを報告しています。

またアメリカの科学者は、クィックカーボを摂取する量が増えるほど子供たちのIQが低下すると報告しています。子供たちを砂糖やクィックカーボを多く摂取する順番に5群に分け、IQを比べたところ、一番多く砂糖やクィックカーボを摂取する群は、もっとも少なく摂取する群に比べて、IQが25ポイントも低かったそうです。


この事からも分かるように、子どもの頭をよくしたければ、砂糖やクィックカーボの摂取をできるだけ避けることです。

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さらにニューヨーク大学で、糖尿病でもなく認知症でもない67歳の健常者30人を対象に行った実験によると、食べた後に高血糖の状態が長く続く人、すなわち血糖をうまくコントロールできない人は、血糖をうまくコントロールできる人に比べ、記憶力テストの成績が低かったばかりか、脳の海馬も縮んでいたと報告しています。

アルツハイマー病になると脳の海馬が萎縮します。

糖尿病患者とその予備軍は、そうでない人に比べてアルツハイマー病になるリスクが高いことはご存知の方もいらっしゃると思います。


ニューヨーク大学での上記の実験が興味深いのは、糖尿病ではない健常者でも、血糖値のコントロールがうまくできないと、記憶力と学習能力の低下が始まり、アルツハイマー病の特徴でもある脳の海馬の萎縮が始まるということです。

しかも記憶力と学習能力の低下は、糖尿病の大人ばかりではなく、2型糖尿病の子供たちにも見られるというのです。


これらのことから、血糖をうまくコントロールできるかどうかが脳の働きに大きく影響を与えることが分かります。低血糖症や糖尿病で血糖がうまくコントロールできない状態が続くと、記憶力の低下を招くだけでなく、脳の海馬の萎縮も進めてしまいます。

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また砂糖やクィックカーボの多い食べ物をたくさん食べると、脳と体に有毒な活性酸素を大量に発生させるだけでなく、活性酸素を無毒化するビタミンEレベルを下げ、血管に炎症を起こし、それが脳卒中やアルツハイマー病の引き金になることも報告されています。


私は、家族がアルツハイマー病であることもあり、アルツハイマー病の患者さんを多く見てきましたが、確かに私の知ってるアルツハイマー病の患者さんたちは、皆さん砂糖やクィックカーボを好んでよく摂ります。

※活性酸素については、「長生きの秘訣の食生活!肉食のススメ」でも取り上げています。


砂糖の1日の摂取量、どのくらいまでならOK?


砂糖の害L

砂糖が、脳や体に悪いことは分かっていても、そうはいっても完全に断つというのも、なかなか難しいことですよね。料理の調味料として砂糖を使わなくても、加工食品や冷凍食品の中には、既に砂糖が入ってるものも多くあります。

それでは、砂糖の1日の摂取量は、どのくらいまでなら健康に害を与えないのでしょうか?

世界保健機関(WHO)は、2014年3月5日、1日あたりの砂糖の摂取量は、一日のエネルギー摂取量の5%未満にするべきだという新しいガイドライン案を公開しました。


成人の摂取カロリーは、年代や性別によっても異なりますが、だいたい2000kcal前後。砂糖1g 約4kcal の計算でいくと、砂糖は1日、25g(小さじ8杯程度・ティースプーンだと6杯)以内にするべきということになります。(砂糖小さじ1は3g)

それでいくと、350ml(砂糖39g)のコーラを1本飲んだだけで、1日の摂取量の推奨量を軽くオーバーしてしまうことになります。



砂糖の害J

砂糖やクィックカーボを、欲しいままに食べ続けると、うつになったり、攻撃性を増してキレやすくなったり、記憶力の低下を招いたり、ひいてはアルツハイマー病を引き起こす危険性も出てきます。


しかし砂糖やクィックカーボに慣れ親しんできた食生活を急激に変えることは、なかなか大変だと思います。


まずは砂糖の害をよく知ることが大事だと思います。そして、次に出来ることから始めてみることです。


たとえば、精白米をやめて玄米にするとか、菓子パンをやめてライ麦パンに変える、チョコレートやケーキをやめて、果物などの自然の甘さに変える、コーラや清涼飲料水で水分補給をするのではなく水を飲むようにするなど、自分に出来ることから始めてみることです。


そうすれば、少しずつでもあなたの体は変わっていくでしょう。砂糖断ちが人体にどのような影響を与えるかの答えは、きっとあなたの体があなたに教えてくれるでしょう。




4 Responses to “砂糖の害 脳も体もボロボロにする白い悪魔”

  1. 五島 隆久 より:

    米食をクイックカーボだと言って悪者にするのは、理解が間違っていると思います。こういった間違った知識を流布することは、ますます日本人の食生活を乱してしまうことになりますので直ちにおやめ下さい。

    そもそも、日本人の正しい食事は、ごはん、みそ汁、沢庵であるはずです。 この日本食の基本が世界でも注目され、日本食が世界に広がろうとしています。

    私は、学者ではないのでよくわかりませんが、本来の白米には、炭水化物だけでなくミネラルも豊富に含まれていると思います。但し、慣行栽培で即席に作られたコメの栄養価は低いかもしれません。私の言うのはミネラルも十分施肥された有機米の事です。 一度、コメの成分を十分調べてからこういった文章を発表してください。

    有機栽培農家 

    • poteto より:

      五島 隆久様

      コメントどうもありがとうございます。

      農家の方からすれば、お米を悪者にしていると感じられたようで、ご不快な思いを与えてしまったことは申し訳なく思っております。

      ただ白米がクイックカーボであり、玄米がスローカーボであることは残念ながら事実だと思います。白米のGI値を見ても、白米が急激に血糖値を上げてしまうものであることは明らかだと思います。

      糖尿病の治療に糖質制限食(主食を抜く食事)が大きな成果をあげていることからも分かるように、白米は急激に血糖値を上げてしまう食品です。

      また有機栽培と慣行栽培によって作られたお米の違いについても、微量のミネラルの違いはあるかもしれませんが、玄米から栄養価のある糠(ぬか)の部分を取り除いた白米にすると、どちらにしても血糖値を急激に上げてしまう食品になると思います。

      ちなみに糖尿病患者さんに糖質制限食を勧めている病院に確認してみましたが、有機栽培の白米であっても、慣行栽培の白米であっても血糖値の上昇に関しては同じだと思うという回答でした。

      五島様は、有機栽培農家でいらっしゃるそうですから、化学肥料や農薬をできるだけ使わずに、信念を持って安全性の高いお米作りに頑張っておられるのだと思います。

      そのような方がこの記事を読めば、白米を悪者にしているとご不快に思われるお気持ちも分かります。

      しかし、白米が急激に血糖値を上げてしまう食品であることは事実で、その事をよく理解した上で、食べ方と量を考えて食事をすることが、私たちの健康に繋がると思ったので、生田哲氏の著書をご紹介しました。

      白米についてはメリット・デメリットをよく理解した上で、デメリットの部分は自分達で工夫することが大切だと考えています。

      たとえば、白米について工夫する方法はいろいろあります。白米を玄米に変えたり、あるいは白米に雑穀米などを入れたり、また食事の時には、炭水化物である白米を一番最後に食べる、白米の量を減らすなど。

      この記事で伝えたかったのは砂糖の害ですが、五島様が白米についてのコメントを下さったので、あえて白米についてのみ書きました。

      何卒ご理解いただければと思います。

  2. プロテイン大好きッ子 より:

    素晴らしい記事ですね。
    多くの方が食事をしていく上でカロリーに気をつけている人でも、GI値に関して敏感な人は皆無ですね。本当はカロリー自体よりもインスリンの方がよっぽど肥満原因になってしまうのですが。少食の方が肥満になってしまうのは明らかに血糖コントロールの調整が原因だと思います。
    そして何と言っても恐ろしいのは認知機能に対しての影響。正直、私の周りの仕事が出来ない人間にはお菓子を頻繁に口にしている気が…
    ジャンクフードは更に、
    砂糖筐父gランス脂肪酸 が含まれているからタチが悪い、喫煙よりも悪影響があるのではないかと疑うくらい。恐縮ではありますが、記事の中で1つ指摘したい部分があり、砂糖の摂取は減らすよりも完全に絶ってしまったほうがよろしいかと。むしろその方が楽であり、中途半端に摂取すると中毒状態から中々抜け出せません。
    私は来年30になるのですが、学生時代の精神状態はかなり滅茶苦茶でした。もう2度加工食品は口にしません。
    少年時代からしってればなぁ…

    プロテインをこよなく愛する男性からでした☆

    • poteto より:

      プロテイン大好きッ子様

      コメントどうもありがとうございます。

      健康情報にとてもお詳しい方からの有難いコメントをいただき恐縮しております。

      >恐縮ではありますが、記事の中で1つ指摘したい部分があり、
      >砂糖の摂取は減らすよりも完全に絶ってしまったほうがよろしいかと。
      >むしろその方が楽であり、中途半端に摂取すると中毒状態から中々抜け出せません。

      ご指摘どうもありがとうございます。プロテイン大好きッ子様のおっしゃる通りなのかもしれません。中途半端に砂糖を摂取してたほうが砂糖断ちは難しいかもしれませんね。

      ただ、加工食品や冷凍食品などには、既に砂糖が入っているものも多いので、完全に砂糖を断つとなると、プロテイン大好きッ子様のように、加工食品も断つという強い意志を持たれている方でないと、なかなか難しいのかなと思いました。

      でも一番いいのは、プロテイン大好きッ子様がおっしゃるように、砂糖は完全に断つことですよね。

      なかなか砂糖中毒から抜けられない方の場合は、少しずつでもいいので、砂糖を減らすことによって、ご自身のお体がどんどん良いほうへ変わっていくのを感じられれば、砂糖断ちを信念を持って加速していけるのではないかと期待しています。

      プロテイン大好きッ子様、この度は、ありがたいご指摘をどうもありがとうございました!

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