抗うつ剤の副作用!SSRIは要注意?
うつ病が増えています。1999年、抗うつ剤SSRIが日本で認可されてから10年で、うつ病患者は100万人に倍増しました。
しかし、うつ病が、これほど短期間に急増した背景には、抗うつ剤SSRIの存在が大きく関わっているといわれています。
実は、日本だけではなく先進諸国でも、抗うつ剤SSRIが売り出されると、うつ病患者が爆発的に増えるという「SSRI現象」が繰り返されてきたといいます。
莫大な利益を生むSSRIが導入されると、製薬会社は、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどのマスコミを使い、「うつは心の風邪」というキャッチコピーで、大規模なうつ病キャンペーンを行い、それまで敷居の高かった精神科への受診を促します。
精神科・心療内科を受診すると、たとえ一時的な気分の落ち込みであっても、簡単な問診だけでうつ病の診断が下され、SSRIが処方されます。
しかし、副作用が少ないと宣伝されていたSSRIには、実はとんでもない副作用があったのです。
しかも、SSRIは、困った離脱症状が起きるので、一度飲み始めると、なかなか止められないという特徴があります。
今回は、「うつに非ず」「うつを克服する最善の方法」の2冊の本から恐ろしいSSRIの副作用について取り上げてみました。
抗うつ剤SSRIの副作用 うつの悪化と強まる自殺願望

◆抗うつ剤SSRIの欧米での反応
抗うつ剤SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、アメリカで販売当初は従来の抗うつ剤に比べ、副作用が極めて少ないという触れ込みで、うつの特効薬と持てはやされ爆発的に売れました。
しかしSSRIを飲んでも、うつは改善しないばかりか、かえってうつを悪化させたり、自殺や殺人事件を引き起こすなど重大な副作用が発生することが分かり、欧米では社会問題となりました。
イギリスの精神科医デービット・ヒーリーは、SSRIのジェイゾロフトを健康な人20人に投与して調べました。その結果、2人に明らかな自殺願望があらわれ、うち1人は自殺を強く望むようになりました。
このとき、SSRIを飲んで自殺する直前までいった女性は、後に、その時の感覚を「まるで外からの力によって、自分の脳に植えつけられた考えに従わざるを得なかった」と、健康な人までもSSRIの強い影響力によって自殺衝動が芽生えたことを述べています。
アメリカでは、SSRIの副作用をめぐる多くの裁判が起きたため、製薬会社は数十億ドルの和解金を払ってSSRIの販売停止を防いできました。
代表的なSSRIであるパキシルを販売する製薬会社グラクソ・スミスクライン社は、自殺に関する訴訟150件で平均200万ドル、自殺未遂に関する訴訟300件で平均30万ドルを支払って和解するなど、パキシルの訴訟解決のために計20億ドル以上を投じてきました。
米司法省に対しても、不法な販売促進をめぐり18億ドルを支払っています(ブルームバーグなどの報道に依る)。(出典:うつに非ず うつ病の真実と精神医療の罪 野田正彰 著)
その後、SSRIの有用性や安全性についての複数の研究が行なわれ、アメリカの食品医薬品局(FDA)は、2004年、SSRIを含む全ての抗うつ剤に、うつ病の症状悪化と自殺のリスクへの注意を記載するよう指示しました。
このように欧米では、SSRIの副作用や使用法が騒がれ、大きな社会問題となりました。
◆抗うつ剤SSRIの日本での反応

日本では、SSRIの副作用が欧米で大きな社会問題になっている事実は、あまり広まりませんでした。
そして、1999年、SSRIが日本で販売されてから、SSRIの売り上げは急激に伸び、2007年には1000億円(SNRI含む)を超え、使用が減少している欧米とは大きな違いを見せています(ちなみに、SSRIが販売される前年の1998年の抗うつ剤の年間販売高は、173億円)。
イギリスのキルシュ教授らは、FDAに提出されたSSRI臨床試験の全てのデータの開示を求め解析した結果、プラセボ(偽薬)を投与した群とSSRI投与群を比べると、軽度から中度のうつ病患者においては、症状が改善した度合いにはほとんど違いが見られなかったといいます。
つまり、軽度から中度のうつ病患者においては、偽薬の砂糖錠と、効果はほとんど同じだったということです。
値段で比べると、日本で多く処方されているSSRIパキシルは、それ以前によく使われていた三環系抗うつ剤のトリプタノールやトフラニールの約18倍も高いというのですから驚きです(日本の場合は特許申請から20年間高い薬価で販売できます)。
それにしても怖いですよね。私たち一般人は、うつ病の薬を飲んで、かえってうつが悪化して自殺願望が強くなるかもしれないなんて想像だにしないと思います。
それでは次に、SSRIが犯罪事件に影響を及ぼしたと騒がれた事件について、一緒に見ていきましょう。
犯罪事件の背景に潜む抗うつ剤SSRIの影響
◆SSRIは脳を異常に興奮させる
「うつを克服する最善の方法」の著者 生田哲氏によると、SSRIは、脳を異常に興奮させる薬であり、その副作用は、覚せい剤やコカインの場合とよく似ているといいます。
SSRIは、脳を危険なまでに興奮させ、躁状態にさせます。そうすると自分が何でもできるという全能感と、他人よりも優れているという優越感に支配されるため、まともな判断ができなくなるといいます。
その結果…
★暴力行為や自殺、犯罪事件へと発展するケースも少なくありません。
- 米国1999年コロンバイン高校銃乱射事件(死者15名、重軽傷者24名)
- 米国1989年ウエスベッカー事件(同僚8名を射殺後、犯人も自殺)
- 日本1999年全日空ハイジャック事件(機長が殺害される)
日本においては、2009年3月末までに医薬品医療機器総合機構(厚生労働省所管の独立行政法人)に寄せられたSSRIの副作用報告には、他人に危害を加えたか、その恐れがあった症例は102件もあったといいます。
中には、70代の男性がSSRIのパキシル服用後に妻を殺害した事例もあります。
◆コロンバイン高校銃乱射事件
主犯のエリック(18歳)は、事件の1年前の1998年4月から翌年3月までに合計10回、医師からSSRIのルボックスを処方されていました。
しかも事件の3ヶ月前から服用量が増加。自殺後、解剖によってエリックの体内から大量のルボックスが見つかっています。この事から、ルボックスの副作用が事件を発生させた要因であると指摘されました。
このため、コロンバイン高校銃乱射事件の遺族達に告訴されたSSRIのルボックスの製造販売会社ソルベイ社は、2002年、アメリカでのみルボックスの販売を停止しました。
しかし日本では、ルボックス(販売会社:アッヴィ合同会社(2013年4月から)←アボットジャパン←アステラス製薬←藤沢薬品工業)や、同じ有効成分の薬であるデプロメール(Meiji Seika ファルマ←明治製菓)も販売され続けています。
◆全日空ハイジャック事件

1999年、28歳男性がジャンボ機をハイジャックし、機長が殺害されるという事件が発生しました。
犯人は、事件が発生する1年前から抗うつ剤SSRIを精神科医に処方されて飲んでいたことが判明し、犯行当時、SSRIの服用によって引き起こされる「躁とうつの混合状態」であったことが認められ、裁判では極刑を免れ、被告に無期懲役が言い渡されました。
この事件は、日本の法廷で、SSRI服用による狂暴化が事件発生の要因になると正式に認められた事件でもあります。
抗うつ剤SSRIの副作用(全身編)

現在日本で発売されてるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、下記の4種類です。
パキシル(成分名:パロキセチン)
ジェイゾロフト(成分名:セルトラリン)
レクサプロ(成分名:エスシタロプラム)
SSRIの副作用は、個人差がありますが、脳に限定されるものだけではなく、その副作用の種類は全身におよびます。

SSRIの副作用は、上記のように多岐に渡りますが、妊婦が服用した場合には、胎児への重篤な副作用のリスクを高めるといいます。
また、それ以外にもSSRIには、人格そのものを変えてしまうという怖い副作用もあります。次に、その人格改変の副作用について、一緒に見ていきましょう。
人格まで変える抗うつ剤SSRIの脳への副作用

杏林大学の田島治教授によると、SSRIを服用して、うつが改善されたと感じるのは、実際はうつ病からの回復ではなく、SSRIが感情を鈍らせることで、くよくよしたり、こだわったりするのが抑えられ、不安になったり落ち込んだりしなくなるためだといいます。
もっと怖いのは、SSRIを長期服用した場合、ネガティブな感情が抑えられるだけではなく、喜び・楽しさ・愛情・情熱・快感などのプラスの感情も低下していき、極端な場合には、情動の欠如といった状態になるといいます。
SSRIを服用して、うつや不安がよくなった患者さんの中には、かなりの頻度で、子供や配偶者、友人など他者に対して無関心になったり、自分自身の責任についても無頓着になってしまい、病気の症状はよくなったが、人格まで変わってしまい家族が困っている場合もまれではないといいます。(「抗うつ剤の問題点」日本精神科病院協会雑誌2012年4月より)
若年者や高齢者をはじめSSRIの作用が強く出やすい患者さんでは、無気力・無関心・衝動を抑えられないなどの状態になり、とりわけ長期投与した場合には、脳に生じたこの変化が元に戻るまで数ヶ月以上かかると田島氏は指摘しています。
抗うつ剤SSRIの離脱症状

SSRIを止めたいけれど、止めたくても薬を中断したときに起こる離脱症状(禁断症状)がつらくて、止められない人もいます。
SSRIは、急にストップすると、とんでもない離脱症状が起きる場合があるので、SSRIを止める場合には、臨床経験の豊富な医師の指導の元に、ゆっくり減らしていくことが大切です。
SSRIの離脱症状については、薬の種類によっても異なってきます。薬が体内で代謝されて血中濃度が半分に減少するのに要する時間を半減期といいます。この半減期の時間が短いSSRIであればあるほど、離脱症状は厳しいものとなります。

SSRIのもっとも危険な離脱症状としては、うつが深刻化して自殺願望を強めたり、その反対に過度の興奮状態から暴力沙汰を起こしたり、どちらにしても大変危険な状態となります。
しかも、医師が離脱症状による反応だということが分からずに、薬を増量した場合には、さらに大変な状況となり取り返しのつかない結果になる可能性もあります。
もし、あなたのかかりつけの医師が、SSRIは離脱症状を引き起こさないと主張したなら、その医師はSSRIの離脱症状について詳しくないということですから、他の信頼のおける臨床経験の豊かな医師を探してご相談なさってください。
SSRIの服用を止めるときには、絶対に自分の判断だけで行なわないようにしてください。
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おわりに

抗うつ剤SSRIの副作用について色々調べてきたことをご紹介してきましたが、素人の私には難しい内容も多く、あなたにうまく伝えられなかった部分があるかもしれません。
SSRIの副作用については個人差が大きいので、詳しい内容については本記事で参考にさせていただいた2冊の本をお読みいただければと思います。
うつ病について書かれてある書籍は、抗うつ剤SSRIを奨めるものと、SSRIの本当の怖さを教えてくれるものと、大きく2つに分かれます。
製薬会社の広告塔として活躍されてる精神科の教授たちは、SSRIの真実について触れていないものが多いので、本屋などで書籍を選ばれる際には、その点をご注意いただければと思います。

全国自死遺族連絡会が2010年3月までに行った調査によると、うつ病で自殺した方の約7割が精神科で治療中であり、その多くは、抗うつ剤を服用していたといいます。また、自殺した20~50歳代の女性においては、100%が通院していたといいます。
しかも精神科で処方される薬の量は、1日20~40錠はざらで、遺族の中には、精神科に子供や家族を行かせなければ、死なせずに済んだかもしれないという自責の念に苛まされてる方々もいらっしゃいます。(参考:J-CASTニュース)
抗うつ剤SSRIには、脳を異常に興奮させ、人を凶暴化させ、暴力犯罪を引き起こしたり、その反対に、うつを悪化させて自殺にいたらしめるという恐ろしい副作用が出る場合があります。
「うつ病は、薬なしでも自然に治るケースも多く」(北里大学宮岡等教授)、「うつ病に、まず抗うつ剤ありきの考え方を見直すべき」(慶応大学渡辺衡一郎専任講師)と主張する専門家たちも増えています。
ストレス社会の現代、いつ誰がうつになってもおかしくありません。万が一、あなたがうつになったとき、抗うつ剤SSRIを飲む、飲まないの選択は、医師に全てを任せるのではなく、あなた自身が慎重に選択すべきです。
私たちは、SSRIに関する正しい知識を得て、自分と家族の心と身体の健康を自分達で守っていきましょう!
↓抗うつ剤を含む向精神薬の真実を教えてくれるアメリカの動画です。精神科医と製薬会社の実態がよく分かりますので、是非ご覧ください。

【うつに関する情報を集めてみました。】
◆うつは薬で治るの?8割には効かないってホント?
◆うつは食事で改善できる!原因は食べ物だった!
◆睡眠の質を高めるカギ!快適な眠りを得るコツ
◆うつに漢方薬は効果ある?失敗しない薬の選び方のコツ
◆うつの治療を薬なしで行なう方法はどんなのがあるの?
◆週末うつの症状と解消法!休みに体調悪化する原因とは
参考書籍
- うつを克服する最善の方法 生田哲 著
- うつに非ず うつ病の真実と精神医療の罪 野田正彰(精神科医)著
御書きになった内容は正しいことばかりです。
日本でSSRIsの販売は2000年ごろにはじまり、2012年には販売額が著しく増加しました。
SSRIsは若年齢層で自殺を増加させ、中高年齢層では減少させることが報告されています。
日本の精神科医は多くの若者にSSRIを投与し自殺させています。
日本の精神科医はSSRI副作用の知識がないか、または、知識を持ちながら製薬会社から金をもらって投薬を続け、たくさんの若者を殺しているのです。
http://www.bmj.com/content/339/bmj.b2880
Risk of suicidality in clinical trials of antidepressants in adults: analysis of proprietary data submitted to US Food and Drug Administration
http://www.ajouronline.com/index.php?journal=AJPNMS&page=article&op=view&path%5B%5D=2576
Two Simultaneous Increases Observed both in Youth Suicide Rates and Antidepressant Sales Amounts in Japan, 2002-2009: A Possible Link between Youth Suicides and Uses of Antidepressants
を読んでさらに知識を深めてください。
すずきまさこ
すずきまさこ様
コメントどうもありがとうございます。
とても詳しい参考資料をどうもありがとうございます。大変詳しい方からコメントいただき恐縮しております。
参考資料をありがたく拝見させていただきたいと思います。
私は、レクサプロでした。軽そう状態に陥り、ほぼ不眠と悪夢の毎日が続き、自殺未遂、遂に閉鎖病棟に入院。診断は「そう極性障害1型」。次は「リーマス」。軽うつ状態をキープするはめになってしまいました。自殺と事件を予防するのも医師の大切な仕事でしょう。しかし、人生は一度きり。楽しいが大前提です。退院後は手当たり次第に本を読みました。「リチウム」は元素番号3 第2周期 第1族辺りまで勉強し直しました。SSRIもリーマスも所詮「薬」です。また、「心」とは「脳」の一部に過ぎません。つまり一部分にだけピンポイントに効くのではなく、残念ながら全般にも行きわったってしまうのです。実の処、どちらの薬も何故効くのかは判って無く、「大きな治療効果」と「実績」が一人歩きして、それ以外は「副作用」と「反作用」として扱うしかないそうです。
richie1965様
コメントどうもありがとうございます。
>私は、レクサプロでした。軽そう状態に陥り、ほぼ不眠と悪夢の毎日が続き、自殺未遂、遂に閉鎖病棟に入院。
大変でしたね!どんなにかお辛かったでしょうね。よく乗り越えてくださいました。
>一部分にだけピンポイントに効くのではなく、
>残念ながら全般にも行きわたってしまうのです
>実の処、どちらの薬も何故効くのかは判って無く、
>「大きな治療効果」と「実績」が一人歩きして、
>それ以外は「副作用」と「反作用」として扱うしかないそうです。
なるほど!本当にその通りだなと思いました。
richie1965様は、退院後に薬について徹底的に勉強なさったそうで、医師の処方をそのまま鵜呑みにするのではなく、ご自身でもよく調べて勉強なさった姿勢は、とてもご立派だと思います。
どんな薬にも副作用はあるとは思いますが、それにしても、脳に作用する薬は、ある意味、本当に怖いと思います。
SSRIを服用なさった方の生の体験談は、心に強く響くものがありました。貴重な体験談をお寄せいただき本当にどうもありがとうございましたm(_ _)m
以前、ジェイゾロフトを5年服用していました。
知らず知らずのうちに攻撃的になり、衝動性も増し、たくさんのトラブルをおこしてしまいました。
服用中は人格が変わったように強気になってしまっていました。
でも飲んでる時は薬のせいだとは気付けなくて、薬をやめた後に性格が元に戻ってそこで気付く事が出来ました。
内科で処方されたので、そんなに怖い薬だとは思ってもいなくて、ダラダラ飲み続けてしまい、結果的に人間関係を破壊してしまった自分が愚かで情けなくなります。
SSRIは本当に怖い薬だと思います。
なお様
貴重な体験談をお寄せいただき、本当にどうもありがとうございます。
内科で処方されたら、なおさら怖い薬だとは思わないですよね。なお様だけでなく、ほとんどの人は内科で処方されたら素直に服用すると思います。
私たちは幼い頃から、医者から出された薬は、指示通りに飲むものだと教育されていますから。
それにしても、なお様が5年間のジェイゾロフト服用で失ったものは、あまりに大きすぎると思います。一度壊れた人間関係を修復するのは、難しいですものね。
医師の判断ミスで、私たち患者の人生が大きく変えられてしまうのですから、本当に怖いです。
抗うつ剤のように深刻な副作用が出る危険性のある薬を処方する際には、薬の効能と副作用の両方について、医師は患者にきちんと説明すべきだと思います。
医師も薬剤師も、薬の効能は説明しても、肝心の副作用については何も説明しないことがほとんどです。
今回なお様が勇気を出して、ご自身の辛い体験談を公開してくださったことで、多くの人たちの参考になると思います。
なお様、貴重な体験談を教えてくださり心から感謝いたします。体験者の方の生の声は、私たちに真実を伝えてくれます。