マーガリンは危険?トランス脂肪酸って?バターは安全?
マーガリンに含まれるトランス脂肪酸は、とり過ぎると危険ということで、欧米では、トランス脂肪酸を規制する国が増え、マーガリンを製造禁止にしている国もあります。
マスコミでもトランス脂肪酸の危険性が取り上げられ、トーストに塗るマーガリンをバターにかえた方もいらっしゃると思います。
今回は、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸の危険性について取り上げてみたいと思います。
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目次
パンに塗るのは、マーガリンとバター、どっちが危険?

マーガリンとバターの違いは、マーガリンは植物性油脂から作られ、バターは牛乳から作られます。
マーガリンとバターを比べると、マーガリンのほうが植物性なので健康的かなと思われがちですが、マーガリンには、トランス脂肪酸という人体に有害な毒物が入っています。
元々バターが高価であることからバターの代替として作られたマーガリンですが、マーガリンとバター、どちらかを選択するのなら、マーガリンは避けるべきでしょう。
といっても、バターは、動物性油脂ですから、飽和脂肪酸を多く含むバターを食べ過ぎれば、コレステロール値をあげてしまいますから、バターの食べ過ぎもよくありません。
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マーガリン、なぜ、いけないの?
マーガリンは、主原料である植物性油脂を、常温でも固体にするために、製造工程で水素を添加しています。
この水素を添加する際に発生するのがトランス脂肪酸です。

トランス脂肪酸は、細胞の中に入り込み細胞を傷つけることで、心疾患、動脈硬化、ガン、アレルギー、アトピー、免疫機能の低下、認知症、不妊、うつ病などの原因になるといわれています。
海外ではトランス脂肪酸は、既に規制されている
【ワシントン時事】米食品医薬品局(FDA)は、摂取し過ぎると心筋梗塞などの発症リスクが高まるとされるトランス脂肪酸について、「安全とは認められない」として、食品に用いることを原則禁止する規制案を提示した。
60日の意見聴取期間と、業界が順守策を講じるために必要な猶予期間を経て、施行する。
FDAのハンバーグ局長は「トランス脂肪酸の摂取量は依然、公衆衛生上の重大な懸念を 招く水準だ」と指摘。
規制により、年間2万人の心筋梗塞患者の発生を阻止し、心臓疾患による死者数も7000人減らせると強調した。
トランス脂肪酸はマーガリンなどに含まれている。米国では2006年にトランス脂肪酸の使用表示が義務付けられて以降、使用量は減っているが、FDAはより踏み込んだ対策が必要と判断した。
引用:http://saigaijyouhou.com/blog-entry-1166.html(2013/11/08)
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2007年ニューヨーク市では、外食産業(レストラン、飲食サービス業者)でのトランス脂肪酸の使用が禁止となりました。
欧米では、トランス脂肪酸の規制が進み、トランス脂肪酸を含む油脂製品を販売禁止にしている国もあります。
ドイツでは、クローン病という難病とトランス脂肪酸との因果関係が証明されたため、マーガリンの使用が制限されるようになりました。
トランス脂肪酸を含む食品

トランス脂肪酸には、天然の食品の中に含まれているものと、油脂を製造する工程で出来るものとがあります。
牛や羊などの反芻(はんすう)動物では、胃の中の微生物の働きによって、トランス脂肪酸が作られます。そのため、牛肉、羊肉、牛乳、乳製品の中には、天然の微量のトランス脂肪酸が含まれています。
しかし、問題となるのは、水素添加によって生まれたトランス脂肪酸のほうで、これは自然界には存在しない物質なので、アメリカやヨーロッパでは、天然のトランス脂肪酸と、水素添加によって生まれたトランス脂肪酸とを区別して規制しています。
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トランス脂肪酸は、家庭用マーガリンだけでなく、業務用マーガリンやショートニングにも含まれています。
このショートニングは、「サクサクさせる」という意味を持つそうですが、食パン、菓子パン、カップ麺、ケーキ、パイ、クッキー、スナック菓子、チョコレート、缶のスープ、カレールウ、ファーストフードの揚げもの(フライドポテト、チキンナゲット、フライドチキンなど)、ファミリーレストランの揚げもの、冷凍食品(から揚げ、コロッケ、天ぷら)などに、ショートニングが多く含まれています。
私たちが普段食べる食品のほとんどに、このトランス脂肪酸は入り込んでいます。
日本は、なぜトランス脂肪酸を規制しないのか

日本はトランス脂肪酸を規制していないので、外食産業や食品製造業界では、安くて日持ちがして、食感もよくなるこのトランス脂肪酸を使いまくりです。
気をつけないとトランス脂肪酸の最大許容量1日2gをオーバーしてしまいます。
政府は、「日本人は、欧米に比べて、トランス脂肪酸の摂取量が少ないから安全」として、現段階では、何も規制していない状態ですが、果たして本当に安全なのでしょうか?
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たとえば、M社のフライドポテトMサイズ(135g)の中には、4.5gのトランス脂肪酸が含まれてるそうです。これだけで、軽く1日の最大許容量2gを超えてしまいます。

日本古来の和食を食べてる高齢者は、確かにトランス脂肪酸の摂取量は、少ないでしょうが、日本人の食生活は、どんどん変化して、特に若者は、コンビニ、ファーストフード、ファミリーレストラン、冷凍食品の利用率が高くなっています。
もともとトランス脂肪酸は、私たちの体に必要のないもので、人体に健康被害を与えることが分かっているものを、少量だからといって野放しにしておいていいものでしょうか。食事がどんどん欧米化する中で、若い世代へのトランス脂肪酸の弊害が心配になります。
パンに塗るマーガリンをバターに替えたとしても、私たちの周りには、トランス脂肪酸を含む食品がたくさん溢れているので、トランス脂肪酸の表示がされていない現状では、普段の食事からトランス脂肪酸の摂取を控えていくのは、なかなか難しいことです。
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私たちにできること!

私たちの周りには、トランス脂肪酸を含む食品がたくさんあるので、いちいち気にしていたら、食べるものがなくなるという人もいます。
しかし、トランス脂肪酸は、企業努力で、減らすことが可能です!
たとえば某有名ファーストフード店は、トランス脂肪酸の規制のあるアメリカでは、基準値以下で販売されていますが、規制のない日本では、相変わらず危険な油脂を使い続けています。
またトランス脂肪酸の規制の厳しい海外では、トランス脂肪酸ゼロのマーガリンが、同国のマーガリンの売り上げトップになっています。
トランス脂肪酸は、企業努力で、幾らでも減らすことができます。良心的な企業は、日本で規制がなくても、トランス脂肪酸を減らすように自主的に努力を続けている企業もあります。しかし、そうでない企業も残念ながら多いのも事実です。
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トランス脂肪酸は、コストが安く、長持ちして、食感もよく、何回でも使えるという使いやすさのために、できれば、このままトランス脂肪酸を使っていきたいというのが企業の本音でしょう。
しかしトランス脂肪酸は、元々私たちの体には必要のないものです。「百害あって一利なし」のトランス脂肪酸は、私たちの生活から少しずつ取り除いていかなければなりません。
もし私たちが、トランス脂肪酸をとることをやめたら、1年間に15%ずつ体内からトランス脂肪酸がなくなっていくそうです。
一昔前と違って、今の子どもたちは、コンビニ、ファーストフード、冷凍食品の利用量が増えています。

子どもたちの将来の健康を守るためにも、私たちがマーガリン・ショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸の危険性を訴え続けていくことで、トランス脂肪酸を認めない社会に変わっていくよう期待したいものです。
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>たとえば、M社のフライドポテトMサイズ(135g)の中には、4.5gのトランス脂肪酸が含まれてるそうです。 これだけで、軽く1日の最大許容量2gを超えてしまいます。
そんなものを「毎日」食べる狂った食生活なら、油がマーガリンやショートニングじゃなくても、バターだろうがラードだろうが体に悪いに決まっていますよ。
結論ありきであんまり極端なことを言いなさんな。
梟様
コメントどうもありがとうございます。
梟様は、M社のフライドポテトなどは、滅多に召し上がらないのでしょうね。健康的な食生活を送っていらっしゃる方には、トランス脂肪酸は、気にならないことかもしれませんが、今の若者は、コンビニ、ファーストフードなどの利用がとても増えています。
店頭でフライドポテトを毎日食べなくても、若者たちが普段食べる食品のほとんどに、トランス脂肪酸は入っています。
たとえば、菓子パン、カップ麺、ケーキ、ドーナッツ、クッキー、スナック菓子、チョコレート、チキンナゲット、フライドチキン、冷凍食品のから揚げ、コロッケなど、一人暮らしの若者などは特に、トランス脂肪酸の摂取量が多い食生活になっています。
中高年の和食中心の食事では、トランス脂肪酸の摂取量はあまり多くないので、日本人全体としては、欧米と比べて少ないだけで、食生活が欧米化してきた現代の若者は、楽観視できません。
ましてや、トランス脂肪酸は、企業努力で減らすことが出来るのです。消費者の意識が変われば、企業の意識も変わります。
人それぞれ考え方は違うと思いますが、私は、若者たちの将来を考えれば、トランス脂肪酸を減らしていく社会になっていくことが必要だと思っています。