インフルエンザを自力で治す方法!薬なしで早く治すコツ
私は、インフルエンザにかかって高熱が出ても、病院へは行かず自力で治します。
「えっ!?インフルエンザって自力で治せるの?」と思ってる人がいるかもしれませんが、インフルエンザは、タミフルなどの薬を使わなくても、自力で治せる病気ですよ。
現に、2001年にタミフルが販売される前までは、インフルエンザにかかっても家で安静にして自力で治す人が多かったのです。
しかもインフルエンザは自力で治したほうが、実は色々メリットがあるのです。
今回は、私自身の長年の経験も含めてインフルエンザを自力で早く治すとっておきの方法と、薬なしでインフルエンザを治すメリットについてもご紹介したいと思います。
インフルエンザを薬なしで自力で早く治す方法

私がインフルエンザを自力で早く治すためにオススメする方法は次の2点です。
- エキナセア(エキナケアともいう)のハーブティを飲む
- ビタミンCを短時間毎に大量に摂取する
上記の2点以外にも、温かくして安静にする、消化のよい食べ物をとるなども大切なことですが、それは皆さんがよくご存知のことなので、ここでは省きますね。
エキナセア
免疫力を上げるハーブは色々ありますが、中でも有名なものはエキナセアです。アメリカインディアンの間では、エキナセアは昔から風邪・インフルエンザに効く秘薬として使われてきました。
アメリカインディアンが、毒ヘビにかまれた時に、エキナセアをお茶にして飲んだり、パウダーにして傷口にすり込んだりして使っているのを目撃したヨーロッパの研究者が、このハーブを本国に持ち帰って調べたところ、エキナセアがインターフェロンを活性化し、免疫力を増強することが確認されました。
エキナセアは、現在ハーブ療法の分野で最も研究されてるハーブです。エキナセアは抗体反応を高め、ウイルスに対抗するためのインターフェロンの数を増やし、白血球を刺激して感染症を抑えるなど、免疫系に効果をもたらすことが分かっています。
エキナセアはサプリメントもありますが、私は、お茶のほうがよく効きます。以前、職場でインフルエンザが流行ったときに、職場の皆にエキナセアを紹介したところ、「これは効く!」と、えらく感謝されました。
そのまま5~10分程放置してエキナセアのエキスをできるだけ出し、色がこげ茶色に濃くなったらOK。
エキナセアが冷めないうちに、できるだけ熱いうちにエキナセアを飲み干します。インフルエンザにかかったかなと思ったら、このお茶を30分から1時間おきに飲みます。
大きめのカップを使うのは、インフルエンザの時にエキナセアを飲むと、大量の汗が出るためです。私の場合は、このお茶を1~2回飲んで寝ると、翌朝には、だいたい平熱近くまで下がっています。
コツは…
- 風邪・インフルエンザにかかったかなと思ったら、すぐ飲むこと
- 熱いエキナセナのお茶(冷まさない)を飲むこと
体内でインフルエンザウイルスが猛威をふるう前に飲めば、それだけ早く治ります。
ただし、この時に風邪薬や解熱薬は飲まないようにします。エキナセアを飲んで免疫力を高めても、解熱薬を飲んでしまうと、体温の低下と共に免疫力が落ちてしまうからです。
エキナセアを飲んで寝ると、大量の汗をかくので、枕元に着替えのパジャマを用意しておきます。そして熱が下がってきたら、あとはインフルエンザが完治するまで、体調に応じてエキナセアを適宜飲む程度です。

エキナセアは、妊娠中・授乳中の人、キク科アレルギーの人は使用を避けてください。
また、8週間以上連続して摂り続けると、効果が薄れてくるので、インフルエンザ予防として長期間の連続使用は避けましょう。
ハーブは農産物なので、収穫年によって当たり外れがあり、1年根を使うか2年根を使うかによっても有効成分の含有量が異なるので、メーカーによって性能はまちまちです。
自分でテストして使ってみて、効果を確認しておくことをオススメします。
◆私が飲んでるエキナセアのハーブティーの楽天市場での販売状況はこちら
ビタミンC

ビタミンCは、風邪・インフルエンザに非常に効果があります。ただし、インフルエンザの治療には、ビタミンCを短時間毎に大量に摂取することが必要です。
大量摂取しても、ビタミンCには副作用が非常に少なく、かなり大量にビタミンC剤を飲んだ場合に、下痢が起きる程度です。
ただし、高濃度ビタミンC点滴療法(病院でビタミンCを点滴で体内に入れる治療法)に関しては、進行した心不全・腎不全、人工透析中、先天性G6PD欠損症(日本人には稀)の人は、行うことができません。
海外では、重症のインフルエンザにかかり瀕死の状態だった患者さんが、ビタミンCを点滴で大量投与することにより奇跡の生還をはたしたケースも報告されています。
ビタミンCの大量摂取方法は、次の2つの方法があります。
- 経口摂取 サプリメントを飲む
- 高濃度ビタミンC点滴療法 点滴で静脈に直接投与
効果の点では、点滴療法のほうが圧倒的に優れています。点滴療法だとサプリメントで摂取する30~1000倍もの血中濃度まで、いとも簡単に持っていけるからです。そのためビタミンCを癌治療で使う場合には、点滴で行われます。
しかし、高濃度ビタミンC点滴療法は限られた病院でしかできませんし、健康保険が適用できないため、1回の治療費が1万~3万円程と高額になります。
ただし、普通にインフルエンザの治療としてビタミンCを摂取するだけなら、サプリメントで十分です。
ビタミンCが風邪・インフルエンザに効くことを世界的に広めたライナス・ポーリング博士(ノーベル賞を2度受賞)によると、ビタミンCの最適量の個人差は非常に大きく、個人差の幅は数十倍にも及ぶそうです。
しかも、同じ個人であっても、加齢やストレス、疲労度、病気の状態によって、ビタミンCの必要量は大きく変化するそうです。
それでも、だいたいの目安はあります。経口摂取の場合の目安は、簡単に言うと、下痢を起こす一歩手前のビタミンCの分量が、その病気の治療に必要なビタミンCの量となります。
分子矯正医学(分子整合栄養医学)で著名なロバート・カスカート医師は、病気の人が下痢を起こさずに経口摂取できるビタミンCの最大量は、病気の深刻さに比例して増えることを発表し、これを「腸管耐容量」としました。
ちょっと難しい言葉が出てきましたが、腸管耐容量とは、ある病気の治療にビタミンCがどのくらい必要かという目安になる数値で、下痢を起こす一歩手前のビタミンCの分量のことです。インフルエンザのビタミンCの腸管耐容量は、100g~150gとかなり多めです。

でも、実際これだけの分量のビタミンCを、サプリメントとして摂るのは大変ですが、そこまで大量に飲まなくても、効果は十分期待できます。
ただ、適量の個人差が非常に大きいので、インフルエンザにかかった時の適量は自分で試して判断するしかないですが、飲み方としては、30分~1時間おきぐらいに、1回1g~5g(単位はmgではなくg)を摂取し続けることで効果を感じる人が多いようです。
ネット上にも、ビタミンC療法を行った人たちの体験談が載っています。「ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く」という書籍へのAmazonのレビューページには、かなり濃い体験談が寄せられていますので、ご興味のある方は、こちらもご参考になさってみてください。
ビタミンCなら食べ物で摂ったほうがいいと思われる方もいると思いますが、風邪・インフルエンザの治療には、大量のビタミンCが必要になるので、食べ物からだけでは足りないのです。
純粋なビタミンCは弱い酸性なので、人によっては胃に不快感があるようです。そのような人は、ビタミンCのナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル塩(アスコルビン酸ナトリウムやアスコルビン酸カルシウムなど)を摂るといいでしょう。
ただし、高血圧のために減塩食を実行中の人は、ナトリウム塩(アスコルビン酸ナトリウム)ではない形でビタミンCを摂ったほうがいいでしょう。胃に不快感がない場合には、純粋なビタミンCのほうが、ミネラル塩より効果的です。
ビタミンCを大量に摂取すると、とくに食物と一緒に摂取しない場合は、緩下剤の作用を持つので、食事の前よりは、むしろ食後にビタミンCを摂るほうがいいでしょう。

ビタミンCは、インフルエンザの治療だけでなく予防効果も凄いです。
高濃度ビタミンC点滴療法を行ってる医師によると、ガン患者に高濃度ビタミンC点滴療法を行うと、インフルエンザの流行時でさえ、インフルエンザ発病者は一人もいなかったそうです。
通常、ガン患者は、かなりの抗がん剤治療を受けているので、インフルエンザなどの感染症に非常にかかりやすくなっています。
にもかかわらず、インフルエンザ発病者が一人もいなかったということは、大量のビタミンCのウイルス破壊力がいかに凄いかを物語っています。
受験や仕事、あるいは結婚式などを控えていて、どうしてもこの時期はインフルエンザを予防したいという時には、高濃度ビタミンC点滴療法とビタミンCの経口摂取との合わせわざがオススメです。
ただし、高濃度ビタミンC点滴療法の場合、費用はかなり高いです。地域によっても相場が違うようですが、ビタミンC25gで、だいたい1万~2万5000円。
ビタミンC50gだと、2~3万円だそうですが、病院によっても値段はかなりのバラつきがありますので、ご興味のある方は直接病院へお問い合わせください。
今回ご紹介した「エキナセア」と「ビタミンC大量摂取」の2つの方法の利点は、インフルエンザを早く治せるだけでなく、なんといっても抗インフルエンザ薬のような副作用の心配がない点です。
自力で早く治せる方法があっても、「本当に病院に行かなくていいのか?」「病院の薬のほうが早く治せて、他の人にうつす期間も短くなるのでは?」と不安に思われる方もいらっしゃるでしょう。
では、そうした不安を解消する為に、ここからはインフルエンザを自力で治すメリットについてお伝えしていきますね。インフルエンザは自力で治したほうが、長期的に見ても大きなメリットがありますよ♪
インフルエンザを自力で治すメリット

★自力で治すとインフルエンザにかかりにくくなる
インフルエンザを自力で治す一番のメリットは、なんといっても翌年以降の再感染率が下がることです。つまり、抗インフルエンザ薬を使わないで、自然治癒した場合のほうが、その後インフルエンザにかかりにくくなるのです。
毎回自力でインフルエンザを治している人は、この事を経験的に感じてる人も多いと思います。私も、インフルエンザで高熱を出して寝込むと、その後数年間はインフルエンザにかかりません。
一般的には、ストレス、睡眠不足、過労、低体温、口呼吸の人、ぜんそくなどの慢性疾患の持病を持ってる人などは、インフルエンザにかかりやすいと言われています。
しかし、その他にインフルエンザにかかった時の治し方によっても、その後の再感染率が変わってきます。
あるドクターが話していたことですが、抗インフルエンザ薬を使うようになってから、毎年インフルエンザにかかって病院に来る子供が増えてきたそうです。
これに関して2012年に興味深いデータが出ています。「2008/09年シーズンにA型インフルエンザに罹患した患者の2009/10年シーズンにおける再感染率を、2008/09年シーズンの治療法別に調べたところ、再感染率は無治療であった群の9%に比べ、タミフル単独投与群では37%、リレンザ単独投与群でも45%と有意に高かった。」ということです。
(引用:ある小児科医が伝えたいこと。)
つまり自力で治した無治療の場合と比べると、抗インフルエンザ薬で治した場合には、翌年にインフルエンザにかかる再感染率が、なんと4~5倍も増えるというのです。ただし、このデータは、翌年に限っての再感染率だけを調べたものです。
2009年の新型インフルエンザのときには、高齢者の発症は少なかったといわれています。
一定数の高齢者は、新型インフルエンザに対する抗体を、既に最初から持っていたそうですが、これは昔に似たようなウイルスが流行した時に獲得した免疫だと考えられています。
つまり全く新しい新型インフルエンザのときにも、過去の免疫がいくらかは有効であったと考えられます。
そこで心配になってくるのは、抗インフルエンザ薬で毎回インフルエンザを治した場合、長期的に見て次のようなリスクが生じる可能性が出てきます。
抗インフルエンザ薬の使用で不十分な免疫しかできなかった場合、年をとってから(つまり、インフルエンザに対してハイリスク群となってから)十分な免疫がないことでインフルエンザ感染を重症化させる可能性があるのです。
この懸念が実際に確かめられるのは何十年も後の話です。抗インフルエンザ薬の使用にはそのような未知のリスクも存在することを認識する方が良いと思われます。
(引用:ある小児科医が伝えたいこと。)
抗インフルエンザ薬は、気道粘膜におけるウイルス増殖を抑制することによって効果を発揮する。
ウイルスの増殖が抑制されると、ウイルスのRNA複製や蛋白産生も抑えられ、それによって粘膜IgA抗体産生による獲得免疫の発動が減弱することが予想される。
木戸氏らは実際に、インフルエンザウイルス経鼻感染マウスの実験で、経口投与したタミフルが気道粘膜の分泌型IgA抗体の産生を有意に抑制すること、すなわち抗体メモリーを低下させることを確認している。ヒトでも同様の結果が得られた。
(引用:日経メディカル 2012.11.22)
ちょっと難しい表現ですが、分かりやすくいうと、抗インフルエンザ薬がウイルスの増殖を防ぐことによって、気道粘膜に抗体がしっかり作れないケースが増えるということです。
短期的に見ても長期的に見ても、自力で治したほうが、インフルエンザにかかりにくくなるというのは、自然治癒派にとっては、とても大きなメリットですよね。
★タミフルなどの抗インフルエンザ薬は本当に必要か
現在、日本では、タミフル、リレンザ、ラピアクタ(点滴)、イナビルなどの抗インフルエンザ薬が使われています。
インフルエンザは、健康な人ならば抗インフルエンザ薬を使わなくても、自力で治せる(自然治癒できる)病気です。しかし日本では、インフルエンザにかかると、必ず抗インフルエンザ薬を飲まなくてはいけないと思ってる人も多いようです。
2014年に「コクラン共同計画」が発表したタミフルの調査報告があります。
製薬会社などのどんな団体の影響も受けず、政治的なかけ引きにも左右されず、完全に中立な立場で判断する国際研究機関なので、医療関係者の間でも、最も信頼に足る情報を提供する機関の一つと考えられています。
そのコクラン共同計画は、「タミフルはインフルエンザにはほとんど効かない、しかも高い確率で副作用が出る」という調査結果を発表しました。調査報告の内容の骨子は、以下のようなものでした。
問い:タミフルはインフルエンザに効くか?
答え:ノー
タミフルを使用した成人インフルエンザ患者の発症期間は6.3日。投与しなかった成人患者の発症期間は7.0日で、早く治るという明確な結果は得られなかった。
問い:タミフルは安全か?
答え:ノー
副作用として成人の4%、小児の5%に吐き気や嘔吐が見られ、3.1%が頭痛を訴えた。また、タミフルを予防的に服用した人の1.1%に精神症状が表れた。
そして、「インフルエンザの予防または治療のいずれかのために、タミフルなどノイラミニダーゼ阻害剤の使用に関して意思決定を行う際には、利益と害のバランスを考慮すべきである。インフルエンザウイルスに対する特異的な作用機序をメーカーが(有効性の根拠として)提示しているが、これは、臨床的エビデンスには合致しない」とも記しています。
(引用:Business Journal 「インフルエンザにタミフルは効かない!高確率で嘔吐や精神障害 すでに欧米では利用わずか」2015.11.16)
このような調査報告が出ても、日本は相変わらずインフルエンザの軽症から重症
まで(10代除く)、タミフルを第一選択薬としています。しかし、世界的に見ても、日本のこのやり方は異質です。
全世界のタミフルの75%を日本が消費している事実を見ても、それは明らかです。タミフル消費国の2位は、米国の約20%ですが、その米国をはるかにしのいで日本はダントツ1位です。
その2位の米国でさえ、タミフルの使用は耐性ウイルスの問題もあり、ハイリスク群に限定するよう推奨しています。
米国CDC(Centers for Disease Control and Prevention, アメリカ疾病管理予防センター)が提唱する抗インフルエンザ薬を使用すべき対象は、
・入院を必要とするような重症な人
・65歳以上の人、5歳未満、特に2歳未満の小児
・妊婦
・気管支喘息、糖尿病、慢性の心臓病など持病がある人、HIVなどによって免疫力が落ちている人
(引用:BLOGOS 2014年12月06日)
健康な人では、抗インフルエンザ薬は、発熱の期間をA型で1日弱、B型で半日程度短くする効果ぐらいしか確認されていません。
それでも、副作用が出るかもしれない薬を、あえて飲む必要はあるのでしょうか。
いやいや、熱が少しでも早く下がれば、それだけ重症化を防げるだろうから、やっぱり飲んだほうがいいと思う人がいるかもしれませんね。
では次に、抗インフルエンザ薬は、重症化を本当に防ぐのかについて一緒に見ていきましょう。
★タミフルはインフルエンザ脳症を防げるか?

子供がインフルエンザにかかって高熱を出したとき、親御さんとしては、インフルエンザ脳症を一番心配する方も多いと思います。インフルエンザ脳症の発症率は1万人に1人ぐらいといわれています。
このインフルエンザ脳症は、残念ながら早期に抗インフルエンザ薬を使っても、予防することができないことが分かっています。
そのことは、元厚生労働省の研究班長 横田俊平氏(横浜市立大学医学部小児科教授)も認めていることです。横田氏は、タミフルの輸入販売元の中外製薬から1000万円の寄付金を受けとっていたことで問題となった人です。
その横田氏でさえ、「オセルタミビル(タミフル)でインフルエンザ脳症の発症が予防できるか?」という論文の中で、タミフルは、インフルエンザ脳症を予防できないと正式に発表しています。
★抗インフルエンザ薬は重症化を本当に防げるのか?
タミフル、リレンザ、ラピアクタ(点滴)、イナビルなどの抗インフルエンザ薬には、ウイルスの増殖を防ぐ作用しかなく、インフルエンザウイルスそのものをやっつける力はありません。
あくまでもインフルエンザウイルスをやっつけられるのは、自分の免疫力だけです。
ウイルスの増殖を防ぐことにより、発熱の期間が若干短くなるという効果はありますが、健康な成人や小児においては、重症化を防ぐ効果は残念ながら確認されていません。
以下引用:BMJ誌(英国医師会雑誌)プレスリリース
タミフル(抗ウイルス剤オセルタミビル)は、インフルエンザの症状を半日短縮するが、同剤が入院やインフルエンザ合併症を減少するという主張を支える十分なエビデンスはない。
これは、独立した世界的な保健医療研究のネットワークであるコクラン共同計画とBMJ誌によって本日発表された最新のコクラン・エビデンス・レビューに基づいている。(中略)
プラセボと比べて、タミフルは成人でインフルエンザ様症状を単に半日(7日間から6.3日間へ)短縮するが、小児での効果は成人よりも不確かであった。
成人および小児で入院や重篤なインフルエンザ合併症(確認された肺炎、気管支炎、副鼻腔炎、中耳炎)を減らすというエビデンスはなかった。またタミフルは、成人で約4%、小児で5%、吐き気と嘔吐のリスクを増加させた。
タミフルがインフルエンザの予防に使用された際に、精神イベントのリスクが約1%増加することが報告されている。またエビデンスは、タミフルが一部の被験者で感染と戦うための自己の抗体の十分な産生を妨害することも示した。
海外では、タミフルなどの抗インフルエンザ薬は、高齢者などのハイリスク群に限定して使用する場合が多いようですが、そのハイリスク群の場合でも、重症化を防ぐのに効果的とまでは言えないようです。
ハイリスク群の人の場合でも、入院のリスクや死亡リスクが若干減るぐらいで、とても効果的とまでは言えず、いくらかはマシになるとのことで推奨されているようです。
(引用:ある小児科医が伝えたいこと。「抗インフルエンザ薬は必要なのか」)
大事なことなので、もう一度いいますが、あなたがハイリスク群でない場合には、抗インフルエンザ薬を飲んでも重症化を防ぐ効果は期待できません。
また、次のような注目すべき情報もあります。
インフルエンザ薬のタミフルが肺炎などの合併症を減らすとする論文を米国の研究者らが英医学誌ランセットに発表したところ、研究費の出どころが製薬会社の関連団体であることなどから疑惑の目が向けられている。
論文は製造元ロシュ社の治験データを再分析した内容。同じデータを国際的非営利団体「コクラン共同計画」や米食品医薬品局が評価し「合併症減少の根拠は不十分」と逆の結果を出している。
英医学誌BMJによると、論文の著者4人のうち3人はロシュ社やタミフルの特許を持つ米企業と金銭的関係があり、研究費はロシュ社の出資する団体から提供された。コクラン共同計画の評価に参加した研究者は「分析手法を公開すべきだ」と求めている。
(引用:47NEWS タミフル論文に疑惑 2015.02.24)
薬の有効性の評価が二分することはよくあることですが、私たち一般人は、正反対の情報を見て、どっちが本当なのかと迷うこともよくあります。
私たちは、真実の情報が、製薬会社の巨大な資金力などによって歪められる危険性があることを常に念頭において、薬の使用に当たっては、より慎重に判断していく姿勢が必要だと思います。
★自力で治しても薬を使っても他人にうつす期間は変わらない?

文部科学省は、抗インフルエンザ薬は、感染力が消失しなくても解熱するため、解熱のみを基準とした児童や生徒の出席停止期間では流行を阻止できないと判断し、2012年より子供達の出席停止期間を次のように変更しました。
- 解熱後2日間
- 小学生以上が「発症後5日を経過し、かつ解熱後2日を経過するまで」
園児の場合は「発症後5日を経過し、かつ解熱後3日を経過するまで」
抗インフルエンザ薬は、ウイルスの増殖を防ぐ効果はあってもウイルス自体を殺す効果はないので、薬を使って早く解熱しても、他人への感染力は保持したままです。
私たちの体は、インフルエンザにかかると体温を上げて免疫力を高めて、ウィルスと一生懸命戦います。体温が1度上がると、免疫力は5~6倍もアップします。
つまり高熱は、病気ではなく、体に入ってきたウィルスをやっつけようと免疫力を高めるために、体が一生懸命熱を作って体温を上げているのです。
ところが、抗インフルエンザ薬により急速に解熱することによって、免疫力がガタ落ちになり、リンパ球の免疫能が十分機能できず、熱は下がってもウィルスをなかなか退治できない状態になります。
つまり薬を使うと、発熱期間が少しだけ短くなって体はその分、楽ですが、熱が下がっても他人への感染力を保持したままなので、体から完全にウイルスがなくなるのは、自然治癒した場合とあまり変わらないそうです。
実際のところは抗インフルエンザ薬を使用した場合は解熱後も3日程度はウイルスが残り、完全に治りきっておらず、人にもうつしやすいことが知られています。
そのため通常の経過であれば、完全に治りきるまでの期間は抗インフルエンザ薬の使用の有無ではそれほど変わりないように思われます。
本人の体調を整えるということと、感染予防の点から、法的な強制力はありませんが、抗インフルエンザ薬を使用した場合には解熱後も2日ではなく3日は家でゆっくりされることをお勧めします。
(引用:ある小児科医が伝えたいこと。「季節性インフルエンザについて」)
大事な仕事が控えているから、インフルエンザをできるだけ早く治して出社したいと考えるサラリーマンの方も多いと思います。
しかし、抗インフルエンザ薬を使って早く解熱して出社しても、他人への感染力は保持したままなので、職場の人たちにインフルエンザを広めてしまう可能性もあります。
他人への感染力が、抗インフルエンザ薬を使っても使わなくてもあまり変わらないというのは、私にとってはインフルエンザを自力で治す理由の一つにもなっています。
ここまでインフルエンザを自力で治す方法とメリットについて一緒に見てきましたが、普段は自力で治せても、疲れが溜まってる時などには、インフルエンザをこじらせてしまうこともあるかもしれませんよね。
では、どんな症状が出たときに病院へ行けばいいのかを、最後に一緒に見ておきましょう。
こんな時は急いで病院へ行こう!

普段は自力でインフルエンザを治す人も、もし次のような症状が現れたときには、急いで病院へ行きましょう。
- 呼吸が速い、息苦しそう
- 顔色が悪い(青白い)
- 嘔吐や下痢が続く
- 呼びかけなどに対して反応が鈍い、反応がない、意味不明の言動がある
- 落ち着きがない、いらいらしている
- けいれんが続く、あるいは繰り返す
- 症状がいったん軽くなった後に再び発熱がある
- 呼吸困難、息切れ
- 胸や腹の痛み、圧迫感
- めまい、ふらつき
- 嘔吐や下痢が続く
- うわごとを言ったり意識が混濁している
- 症状がいったん軽くなった後に再び発熱がある
まとめ
インフルエンザは自力で治せる病気です。自力で治したほうがインフルエンザに感染しにくい強い体を作ることができます。
健康な人が、インフルエンザで重症化することは少なく、しかもハイリスク群の人以外は、抗インフルエンザ薬を早期に飲んでも、重症化を防ぐ効果は期待できません。
つまり、こじらせる人は、抗インフルエンザ薬を飲んでいても、こじらせてしまうということです。
インフルエンザは、抗インフルエンザ薬や解熱薬を使わなくても、エキナセアや大量のビタミンCで早く治すことができます。
特に、ビタミンCの大量摂取の方法は、妊婦・授乳中の方でも安心して行える方法なので、超オススメですよ♪
参考書籍
- インフルエンザと闘うな 臼田篤伸著
- やっぱり危ないタミフル 突然死の恐怖 浜六郎著
- この薬、こどもに使ってはいけません!浜六郎著
- ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く 生田哲著
- インフルエンザにかからない体質の作り方 村上一裕著
- インフルエンザ対策!ズバリこの1冊で大丈夫 大西正夫著
- インフルエンザにかからない暮らし方 和田耕治著
ビタミンCの摂り過ぎで尿結石が出来ることはないんですか?
ジョーイ様
ご質問どうもありがとうございます。
私も以前、高濃度ビタミンC点滴療法を行っている医師に、ジョーイ様と同じ質問をしたことがあったのですが、医師からは「その心配はないです」という答えが返ってきました。
国際オーソモレキュラー医学会によると「大量のビタミンCは腎臓結石を作るどころか、腎臓結石のリスクを減らす」そうです。
この件について専門家の先生が詳しく説明されてるサイトを下記に記しますので、ご参考になさっていただければと思います。
●統合医療でがんに克つ ビタミンCは腎臓結石を作らない!
●国際オーソモレキュラー医学会ニュース