脂肪肝の原因と改善方法!食事と運動で健康な肝臓に戻そう


脂肪肝の男性の画像
脂肪肝とは、肝臓に脂肪が過剰に溜まり、肝機能が低下した状態で、肝臓の30%以上を脂肪が占めるようになると脂肪肝と診断されます。

脂肪肝は、生活習慣を改善すれば治る病気ですが、軽く考えて脂肪肝を放置すると、やがては肝炎を発症し、さらに肝硬変、肝臓癌へと進行する可能性があります。そうならないためにも、脂肪肝の段階で改善することが、とても重要です。


伯父を肝硬変で亡くし、その最期を看取った私は、肝臓病の苦しさを身近で看てきました。肝臓は「沈黙の臓器」と言われるほど、自覚症状が現れにくく、体調の悪化を感じたときには、既に相当進行した状態になってることも少なくありません。

健康診断や人間ドッグで脂肪肝が見つかった場合は、ラッキーです。その時点で脂肪肝を改善すれば、肝硬変、肝臓癌へと進行することを防げます。

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脂肪肝とは

人体図b


肝臓の3大機能は、「栄養の代謝」「有害物質の解毒作用」「胆汁の生成」です。

成人の肝臓の大きさは、体重の50分の1ぐらいで、1200~1500g程あり、肝臓は、人体の臓器の中で最も大きい臓器です。それだけ重要な臓器ということですね。

肝臓は、障害を受けても、修復・再生する能力があり、その再生能力は、70%ほどを切り取っても、また再生して元の機能を取り戻すというのですから、驚異的ですよね。

この優れた再生能力のため、脂肪肝になっても、初期にはなかなか自覚症状が現れません。

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肝臓はもともと脂肪を蓄える機能を持っていますが、食べ過ぎたり運動不足になると、余った脂質や糖質を「中性脂肪」にして肝臓に蓄積します。

健康な肝臓の細胞の中にある中性脂肪は3~5%で、それが30%を超えると脂肪肝と診断されます。


脂肪肝には、飲酒が関係するアルコール性脂肪肝と、非アルコール性脂肪肝があります。

脂肪肝表h
非アルコール性脂肪肝には、放置しても問題ない良性の脂肪肝と、放置すると進行して炎症を起こし、ナッシュ(NASH・非アルコール性脂肪肝炎)になる脂肪肝があります。


アルコール性脂肪肝も、ナッシュも共に肝硬変や肝癌に進行することがあるので、脂肪肝の段階で改善すれば、肝臓の深刻な病気を避けられます。

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脂肪肝になりやすい人って?脂肪肝の原因

脂肪肝について簡単に説明されてる動画です。2009年の動画です。↓


脂肪肝の原因は、肥満、食べすぎ、アルコールの飲みすぎ、糖尿病などですが、最も多いのは肥満による脂肪肝です。


でも、痩せているからといって油断は禁物です。無理なダイエットをした人も要注意。急激なダイエットをするとエネルギー不足を補うために、肝臓が血液から脂肪を集めて「低栄養性脂肪肝」と呼ばれる脂肪肝になります。


また間食が多い人、果物を多く摂る人、運動をしない人は脂肪肝になりやすく、歯周病や睡眠時無呼吸症候群の症状がある人、ホルモンバランスが崩れる閉経後の女性、内臓脂肪がつきやすい20歳を超えた男性なども注意が必要です。

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健康診断などでは、男性の30~35%、女性の10~15%に脂肪肝が認められます。

急性妊娠性脂肪肝
妊娠後期に発症し、急激に肝不全を起こします。発症頻度は、1万例に1人と、大変まれな疾患ですが、肝不全が悪化すると、多臓器に障害が発生し、死亡に至ります。



脂肪肝の検査方法

超音波検査

脂肪肝は初期には自覚症状がなかなか現れませんが、お腹の超音波検査で脂肪肝かどうか分かります。


お酒を飲む習慣がない人で、脂肪肝が見つかった場合には、それが良性か、ナッシュかを調べる必要がありますが、その検査も、超音波MRIで患者さんの体への負担なく調べることができます。

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脂肪肝の改善方法

脂肪肝の改善方法の基本は、食事療法と運動療法です。脂肪肝を放置して肝硬変や肝臓癌まで進行してしまうと、治療を行っても肝臓を元の状態に戻すことは出来ません。でも、脂肪肝の段階ならば、肝臓を元の健康な状態に戻すことは十分可能です。

アルコール性脂肪肝では禁酒が最大の治療法です。


◆ 食 事 療 法

  

脂肪肝の食事療法
禁酒(アルコール性脂肪肝)

ダイエット
極端な食事制限をすると、かえって悪化する場合もあるので、ゆっくりと自分の適性体重まで下げます。

  • 食べ過ぎない
  • 糖質をとりすぎない(果物や清涼飲料水に含まれる果糖の摂り過ぎにも注意)
  • 1日3食規則正しく食べる

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◆ 運 動 療 法


運動する男女
脂肪肝の改善には、ウォーキングやジョギング、エアロビクス、サイクリングなどの有酸素運動がお勧めです。


肝臓の脂肪は、比較的短時間の運動でも燃焼します。ウォーキングであれば、1回20分~30分を、週5回ほど行うのが理想的だそうです。それも、なかなか難しいときには、日常生活の中に、運動をこまめに取り入れる習慣を付けることです。


たとえば、エレベーターやエスカレータを使わずに階段を使うとか、一つ手前の駅で降りて、歩くとか、こまめに家の掃除をして体を動かすとか。そういう小さな努力の積み重ねで、それほど大きく減量できなくても脂肪肝の状態は改善されていきます。

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◆生活習慣病の治療

 
脂肪肝のある人は、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を合併してることがよくありますが、これらを治療することが脂肪肝の改善にもつながります。


ま と め

ダイエット前後b

生活習慣が原因の脂肪肝は、生活習慣を改善すれば治ります。食事療法、運動療法、生活習慣病の治療を行い、体重を2~3kg減らしただけで肝臓にたまった脂肪が減り、肝機能がかなり回復します。


食べすぎや肥満による脂肪肝なら2~4週間の食事療法で、アルコール性脂肪肝でも、初期なら1ヶ月程度、禁酒することで正常な状態に戻すことが可能です。

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しかし注意したいのは、一時的に生活を改めて脂肪肝が改善しても、元の生活習慣に戻ると、脂肪肝は再発します。しかも、再発した脂肪肝は、症状が悪化しやすく、肝炎に進みやすい傾向にあります。


折角治した脂肪肝が再発しないためにも、生活習慣の改善を継続していくことが大切です。




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