ストレスが脳に与えるダメージ あなたの頭を悪くする原因
ストレスで胃が痛くなるというのは、よく聞きますが、近年の研究によると、強いストレスが長く続くと、脳にダメージが加わり、記憶障害などの影響が出ることが分かってきました。
職場の人間関係や夫婦関係の悩みなどで長い間、強いストレスにさらされていると、自分では気づかないうちに物覚えが悪くなってしまう可能性もあります。
私も、最近どうも物覚えが悪くなってきたと気になっていたのですが、年のせいだと思っていたのが、本当はストレスが脳に影響を及ぼしているのかもしれません。単に年のせいだけかもしれませんが・・・(笑)。
ということで、今回は、今私が一番気になってる「ストレスが脳に与えるダメージ」について取り上げてみました。
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ストレスで記憶に障害が起きる

人は、強いストレスを長期に渡って受けると、物覚えが悪くなったり、思い出せなくなったりします。
ストレスが加わると、副腎皮質からストレスホルモンであるコルチゾールというホルモンが分泌されますが、これは、ストレスが加わったときの緊急事態に適応した反応で、血糖値を高め、体にエネルギーを与えてくれます。
コルチゾールは、人間にとって必要不可欠のホルモンなのですが、ところが、強いストレスが長く続くと、このストレスホルモンであるコルチゾールが大量に分泌され、脳の海馬を萎縮させることが分かってきました。
脳の海馬というのは、記憶にかかわる部分で、アルツハイマー病の場合には、この海馬が萎縮しています。
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人は、短期的にでも過度のストレスが加わると、脳の働きが抑えられます。それが長期に渡り、ストレスを強く感じると、物を覚えたり思い出したりする能力が低下し、脳細胞に障害を起こし、本当に認知症を発症させてしまう可能性も出てきます。
ニュースなどでよく耳にするPTSD(心的外傷後ストレス障害)ですが、PTSDの患者の脳を調べると、海馬が萎縮しています。
アメリカの戦争帰還兵には、このPTSDの患者が多くいますが、戦争という強いストレスによって海馬が著しく萎縮してしまい記憶喪失を生じる場合もあります。
記憶を失うまでいかなくても強いストレスを長く受けたことによって記憶力が低下する現象が起きているのです。耐えることは美徳といわれますが、我慢しつづけてストレスを長期的に受けていると、自分の脳がダメージを受けてしまうかもしれません。
ストレスが子どもの脳に与える影響

人は、ストレスが強いときには、ものを覚えたり思い出したりする能力が低下することを見てきましたが、子どもの勉強も、家庭内の不和や、学校での不愉快な出来事が、物覚えを悪くさせている可能性も十分あります。
人は、幼少時に長期間強いストレスを受けると、成人になってからの記憶力が悪くなります。
脳の働きには、遺伝的なものもありますが、学習能力の向上のためには、ストレスを避けて脳を大切にすることで、その人が本来持ってる脳の働きを最大限に発揮することができます。我が子の成績を上げたければ、ストレスを与えない環境作りが大切です。
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ストレスは脳の前頭前野にダメージを与える

強いストレスは、脳の海馬だけでなく、前頭葉の中の前頭前野の部位にもダメージを与えることが実験によって分かっています。
前頭前野というのは、おでこの裏側のところの脳の部位で、大脳皮質の約30%を占め、人間の脳の活動の中でも最も高度な働きをつかさどる中枢で、人を人たらしめてる重要な部分です。
前頭前野は、思考・判断・集中・衝動の抑制などをつかさどる中枢ですが、慢性的にストレスが加えられると、この前頭前野の機能が低下して、思考力・判断力・集中力が低下して感情や衝動の抑制が上手く働かなくなります。
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そして、身の回りで起こるさまざまなことに対して、より強く恐怖を感じるようになり、びくびく、おどおどした行動をするようになります。
強いストレスを受けることで異常に臆病になったり、人と話せなくなったり、外に出られなくなったりする場合がありますが、それは、ストレスによるこうした脳へのダメージが原因ではないかと考えられています。
近年、ストレスに関する研究は大いに発展して、ストレスによる刺激が持続すると、海馬や前頭前野だけでなく、さまざまな部位で変化が生じることが分かってきました。脳は、このようにストレスに対しては、もろく弱いものなのです。
ストレスとの上手な付き合い方

それでは脳を傷つけないようにするためには、ストレスとどのように付き合っていけばいいのでしょうか。ストレスというのは、常に存在しているもので、適応できる程度であれば体に影響はなく、むしろ体を強くします。
また、精神的な悩みだけではなく体の慢性的な痛みも、大きなストレスになります。研究によると、体の痛みも2週間以上続くと、脳に影響が出始めるそうです。
ですから、体に痛みが出始めた場合には、慢性的な痛みに移行しないように早い段階で医師の診察を受けられたほうがいいでしょう。
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ストレスを溜め込まないための一番のオススメは、運動です。たとえばジョギングは、脳神経を発達させる物質を出し、前頭前野を活発にさせたり脳を活性化させます。運動は、アルツハイマー病の予防にも効果があることが分かっています。
また楽しめる趣味を持つことも効果的です。精神的な悩みを抱えていても、そのストレスにさらされる時間が長く続くことが脳にダメージを与えるのですから、そのストレスが連続しないように、自分が楽しいと思えるリフレッシュできる時間を持てばいいのです。

個人的にはRPG(ロールプレイングゲーム)がオススメです。仲間と会話しながらゲームを進めるのは、とても楽しく、適度に脳にも刺激があり、嫌なことを忘れられる恰好の時間となります。
私はかつて、職場でのストレスが大きかったときに、このRPGのお陰で、かなり気持ちの切り替えが出来て助けられました。
大きなストレスがあっても、その問題がなかなか解決できない場合には、運動や趣味で、脳のリフレッシュタイムを持つようにして、ストレスが長時間持続しないようにして脳を守りましょう。
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強いストレスを長期間受けると、物覚えが悪くなったり、思い出せなくなったりします。
過度のストレスが慢性的に加わると、脳の海馬や前頭前野が萎縮していき脳細胞にダメージを与えます。そうなると、さまざまな症状に悩まされることになります。
運動や趣味によってストレス解消を上手く行ってストレスを長時間持続させないようにリフレッシュタイムを持ちましょう。
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