頭を良くする方法 子供の学習能力をあげる7つの方法
人は誰でも、頭が良くなりたいと思います。子供を持ったら、わが子の頭を良くしたいと願います。
たとえば試験勉強をするにしても、2時間の勉強で60点取れるよりも、90点取れたほうが嬉しいですよね。同じ努力をするのなら、高い成果が得られる頭がほしいと思うのは、だれでも同じだと思います。
でも、頭の良し悪しは遺伝だと思って諦めていませんか?諦める必要はありません。
効率的な勉強方法で成績を上げることは可能ですし、子供の脳力(能力)を上げることも可能なのです。脳科学の発展によって人間の脳は大きな可能性を秘めていることが分かってきました。
それでは、どのようにしたら人は頭を良くすることができるのでしょうか。
今回は脳科学の分野から分かってきた子供の頭を良くする方法について取り上げてみたいと思います。
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たったこれだけのことで頭がよくなる習慣とは
人は、満足しきった状態よりも、適度な不足感があったほうが学習能力が上がります。たとえば部屋の暖房が効きすぎていたり、お腹がいっぱいのときには、眠くなり学習意欲が下がることは、だれでも経験したことがあると思います。

これは、脳の大脳辺縁系にある扁桃体というところが、寒さを感じると危機感を覚え、活発に働きはじめ、学習効率を高めてくれるのですが、室温が高いと、扁桃体の活動が低下して学習効率が低くなります。
同じことが食欲についてもいえます。満腹の状態になると、扁桃体の活動が低下し、学習意欲も下がります。
脳は、少し危機感を感じたほうが一生懸命働きだすのです。しかし過度のストレスが長期間加えられると、脳は萎縮していきます。
ですから、室温は少し低めに、空腹時に勉強したほうが学習効果は上がります。
学校が終わって帰宅すると、夕食までの間が適度な空腹感を感じる時間帯なので、この時間帯に、宿題や復習をやると空腹感から扁桃体が活発に働いているので集中力が高まり学習効率が上がります。
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また人はお腹が空くと、胃からグレリンというホルモンがたくさん放出されます。このグレリンというホルモンが放出されると、脳の海馬の働きが活性化して、新しいことを覚える能力が向上します。なので記憶するには、空腹時が最適です。
だらだらとお菓子を食べ続けているのは頭に良くありません。食事は3食しっかり摂り、間食をせず、空腹時に室温を少し低めにして勉強すると能率が上がります。
記憶の定着に最も効果的な復習方法とは

記憶が定着される流れは、まず最初に脳の海馬に情報が取り入れられ、その中から重要だと思われる情報のみを選択して、長期に残す記憶として大脳皮質に貯蔵されます。
人にとって最も重要な情報は、生存にかかわるものです。それでは生存にかかわらないテストに出る内容を記憶したい場合には、どうしたらいいのでしょうか。
一番よいのは、同じ情報を何度も繰り返し海馬に送り、これは重要な情報なのだと海馬に思わせることです。これが復習です。
海馬に入った情報は、長くて1ヶ月ほど、そこに留まって、それが重要な情報かどうかを決めていきます。
その間に繰り返し復習すれば、海馬はそれが重要な情報と判断し、長期記憶として大脳皮質の側頭葉に送り込みます。
それでは、どの程度、復習すればいいかというと、学習した翌日に1回目、その1週間後に2回目、そしてその2週間後に3回目、さらに、それから1ヵ月後に4回目というのが最も効果的といわれています(東京大学の池谷裕二氏)。
このスケジュールで復習すると、記憶が安定し、半永久的にその知識、技能を貯蔵し、繰り返し思い出して使うことができるようになるといわれています。
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脳の活動は時間に支配されている

脳の活動は、1日の中でも一定のリズムがあり、一般的に午前中が最も脳の活動が活性化します。
午後になると徐々に脳の活動が弱くなり、夜になると、さらに低くなり、眠ると最も低くなります。目覚めとともに活動のリズムが高くなり朝食を食べた後で再び最高に活性化します。
睡眠時間を削って夜遅くまで勉強する学生さんたちが多いですが、この時間帯は脳の活動が低く、時間を使う割に効率が上がらないのです、脳の活動の低い夜の時間に眠気をこらえて勉強するよりも、早めに眠り朝早く起きて勉強したほうが効率が良いのです。
また勉強の合間に短時間の脳のリフレッシュタイムを入れることも勉強の効率を上げる秘訣です。
一般に、小学校の1時間の授業は45分、中学校では50分が区切りとなっています。これは、この年齢の子供が集中が持続できる時間を考慮して決められています。
家での学習にも、2時間、3時間と勉強し続けるのは、効率的ではありません。
50分~60分たったら、短時間の休憩時間を入れたほうが脳はリフレッシュされて、集中して記憶しやすくなります。
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脳の海馬は、人が眠ってる間に記憶を作る働きもの

脳の海馬は眠ってる間に、前日までに学習された情報を記憶したり、また記憶された情報を整理したり、情報間に矛盾がないかどうかをチェックしたりしています。私たちが、すやすや眠ってる間にも海馬は一生懸命働いてくれているのです。
ですから学習しても眠らなかったら、海馬にこのような情報の記憶や整理、あるいはチェックする機会を与えないことになるので、そうなると、折角学習した情報も海馬から捨てられてしまうことになります。
私は、テスト前夜に一夜漬けで覚えて徹夜して、そのままテストを受けたことがありますが、かろうじて、そのテストはある程度対応できても、徹夜した知識というのは、すぐに忘れてしまい身につかないことは体験的に感じています。
学習した知識を定着させるためには、睡眠が必要です。
学習した後は、しっかり眠って、海馬に学習した情報を知識として記憶に残すように、せっせと働いてもらいましょう。
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感情をからめた記憶は鮮明に残る

記憶を作り出す働きをしている海馬の隣に、扁桃体という組織があります。扁桃体は、快・不快、怒りや恐れ、好き・嫌い、愛憎といった感情の働きに関係している脳の組織です。
つまり、記憶の中枢(海馬)と感情の中枢(扁桃体)は、大脳辺縁系の中で隣り合って接しています。このため、記憶と感情とは相互に影響し合うと考えられています。
子供が楽しいとか面白いと思って記憶したことは、より鮮明に記憶されます。楽しいとか面白いという感情が扁桃体を刺激して活発化すると、その隣の海馬の活動も活発化するため記憶力が強化されるのです。
また子供が興味のないことや、つまらないと思ってることを学習しても、なかなか覚えられませんが、反対に子供が興味のあることを学習すると、短時間で学習効果が上がります。
興味をもったり、ワクワクするときには、シータ波という脳波が出ていて、このシータ波が出ているときの海馬は、5~10倍の速さで効率よく学習することができます。
復習の回数を減らすためには、学習内容に興味・関心をもち、シータ波を発生させることによって海馬の活動を刺激して学習効率を高めるのがよいのです。

脳は、いやいや何かをしているときには、あまり働かないという正直な性質をもっています。
親や教師は、子供に興味・関心をもたせることさえ出来れば、子供は黙っていても進んで学習していくようになります。
子供は知的好奇心をもった存在として生まれてきます。子供にとって、分からないことが分かるようになったり、できなかったことができるようになることは本来楽しいことなのです。
それが試験で成績をよくするためや、良い学校に入るための勉強となると、楽しい学習も、いやいややるようになります。
親は、子供に知ることの楽しさを小さいときから感じさせることが大切です。
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文章を手書きすることによって注意力・集中力が強くなる

今の子供たちは、テレビやコンピュータの影響から注意力・集中力が落ちてきているといわれています。
しかし左脳への刺激を繰り返すことで、注意力や集中力を高めることができます。左脳を刺激するには、文章を書くことが最も効果があります。
パソコンで文字入力していく作業は右脳を刺激しますが、紙に文字を手書きする作業は、左脳が刺激されます。
手で文字を書くときは、左脳のとくに前頭前野が活発に働きます。前頭前野は思考力の中枢でもあります。紙に手で文章を書くことは思考力を養います。
また紙に書いて覚えるほうが、ただ見て覚えるより、記憶が定着しやすいのです。
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ほめられると脳の働きが活発になる

人からほめられると、だれでも嬉しいですよね。その嬉しいという快感が刺激となってドーパミンが大量に分泌され前頭前野の働きを活発にします。
前頭前野が活発になると創造力が高められます。子供をいっぱいほめて、創造力豊かな子に育てましょう。
子供の良いところを見つけて、そこをいっぱいほめてあげるのです。怒られていやいや勉強するよりも、ほめられて勉強するほうが子供の頭は良くなります。
子供は、ほめて伸ばすのがいいのです。
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ズバリ!子供の頭を良くする7つの方法はコレ!
- 勉強は空腹時に、室温は少し低めにしたほうが脳率(能率)があがる。
- 効果的な復習方法は、学習した翌日に1回目、その1週間後に2回目、そしてその2週間後に3回目、さらに、それから1ヵ月後に4回目というのが最も効果的。
- 勉強は脳の活動が最も活性化する午前中にしたほうが効果があがる。効率的に記憶するためには、脳に休憩タイムを与える。
- 学習したら、その記憶を定着させるために、しっかり眠って海馬に働いてもらう。
- 脳からシータ波が出てるときには、海馬が活性化して学習効果が5~10倍になる。
シータ波は、その事に興味・関心をもって楽しい・面白いと感じてるとき出ている。子供に学習内容に興味・関心を持たせる環境づくりが大切。 - 文章を紙に書いて左脳を刺激して注意力・集中力をアップしよう。
- 子どもは褒めて伸ばす。


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参考書籍
- 子どもの脳を育てる教育(永江誠司 著)
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