花粉症へのアロマテラピーの効果!体質別に使い分け♪
日本人の3~4人に1人が花粉症といわれ、今や花粉症は国民病ともいわれています。花粉症のつらい症状の緩和にアロマテラピーが効果があると各メディアで紹介されていますが、効果があった!という人と、効果がなかったという人がいます。
なぜ、効果があった人となかった人とがいるのでしょうか。
アロマテラピーインストラクターの青木和美さんによると、その理由は、体質や気質の違いによる使い分けをしているか、していないかの違いだそうです。
アロマテラピーは、漢方と同じ植物療法なので、漢方と同様に、人それぞれの体質や気質に応じて処方される精油(エッセンシャルオイル)も異なってきます。
たとえば、アロエは体を冷やすハーブなので、夏に体に熱を持ってる人やヤケドには効果的ですが、冷え性の人が冬の肌荒れにアロエを使うのは良くありません。
そこで、花粉症をアロマで効果的に改善するために、体質別に分けたアロマテラピーの方法を青木和美さんが紹介されているので、ほんの一部ですが、ご紹介したいと思います。
あなたの花粉症タイプは?

それでは、まず最初に、あなたの花粉症のタイプは、どのタイプなのかを見ていきましょう。次のA、B、Cのどのタイプに一番当てはまりますか?
顔はむくみ、鼻がヒリヒリする。
水分を摂りすぎると花粉症が悪化する傾向がある。
花粉症は、特に雨の日がつらい。
気候的には、湿気に弱い。
胃腸が冷えやすい。色白。
むくみやすい。太りやすい。
目が充血し、目やにが出る。頭痛。
暴飲暴食をすると花粉症が悪化する傾向がある。
花粉症は、特に晴れた日がつらい。
暑さに弱く、汗っかき。
中肉中背で筋肉質。
赤ら顔。吹き出物ができやすい。
疲労・ストレスで花粉症が悪化する傾向がある。
皮膚が乾燥してかゆい。
花粉症は、特に風の強い時がつらい。
手足・皮膚が冷たい。
色が黒く、乾燥肌傾向。
細身。
A・B・Cの各項目に一番多く当てはまったものがあなたのタイプになります。
A・B・Cの3つのタイプの項目に同じ数ぐらい当てはまる人は、体質の偏りが無いものと考えられるので、花粉症に効くといわれる香りの中で、あなたの好きな香りを選んでOKです♪
それでは、それぞれのタイプに適したアロマオイルを一緒に見ていきましょう。
タイプ別による花粉症に効く精油(エッセンシャルオイル)
Aタイプの人は、体内に水分が滞りやすい体質です。サラッとした鼻水が止まらずに、鼻は腫れ、顔はむくみ、ひとたび鼻が刺激されると、くしゃみが止まらなくなってしまい頭痛や頭重感も伴ってきます。
ティッシュを1日に1箱使ってしまいそうな、典型的な花粉症タイプです。晴れて花粉がたくさん飛散する日より、冷たい雨の日や、湿度の高い日が苦手です。
体を温め、リンパの流れを改善するものがベスト
・ジュニパーベリー
・ジンジャー
・ローズマリー
・ペパーミント
・ジャーマンカモミール
・サイプレス
いつも元気で、はつらつとよく働き、よく遊び、よく食べます。肉類が好きで、揚げ物・炒め物など、ボリュームのある食事傾向でしょう。
周りから一目置かれるリーダータイプです。高血圧、血糖値が高い、お腹周りの肥満など、生活習慣病の危険性が高いのが心配です。
このBタイプの人の花粉症で辛いのは、かゆみです。目と目の周り、鼻・のど・耳の奥・そして頬までが、かゆく熱っぽくのぼせてきます。充血とほてりが続くと頭痛も伴います。晴れて気温が高めの日に悪化します。
脂肪分解と浄血作用のある冷性ハーブを使用した精油がベスト
・ユーカリ
・カモミール
・ペパーミント
・ローズマリー
・ティートリー
デリケートに人の心を読んでしまうCタイプの人は、ストレスに最も弱く、リラクゼーションが必要です。
花粉症もストレス時に悪化します。季節や体調により鼻水・鼻づまりがひどいかと思うと、次の日は目がかゆいなど症状が混合して現われ、特に風の強い時にくしゃみを連発するなど花粉症が悪化します。
気圧変動に弱く低気圧が来るときは、頭痛なども伴って憂鬱です。
ストレスを取り除いて、リラックスできる精油がベスト
・ラベンダー
・サンダルウッド
・ペパーミント
・ジンジャー
・メリッサ
各タイプ別に適した精油が分かったところで、次の章では花粉症に効くといわれてる精油の効果効能について取り上げています。ご自身のタイプに適した精油の効果効能だけはチェックしておいてくださいね♪
花粉症に効く精油の効果効能

ジャーマンカモミールのブルー色は鎮静効果のあるカマズレンという物質で痛みや炎症を鎮めるため、かゆみ、のどの炎症、目の充血などを緩和し、リラックスさせてくれる花粉症には定番のハーブです。
カモミールには、ジャーマン種とローマン種があります。ローマンのほうが苦味が強いので好みで選んでくださいね。
妊娠初期の使用は避けてください。精油には花粉が含まれていませんので、キク科アレルギーの人も使えます。

さわやかで刺激的なメントールの香りが、頭をスッキリさせ気分をリフレッシュさせてくれます。
副腎と肝臓の働きを強め、自律神経のコントロールを助けアレルギーを改善します。解熱、発汗作用があるため、風邪と花粉症に有効で、せき、痰、鼻水、鼻づまりを楽にしてくれます。
また消毒殺菌力にも優れていますので、風邪や花粉症の予防にも役立ちます。ヒスタミンの放出を抑えて、炎症を鎮め、かゆみを軽減します。
花粉症による頭重感や不快な症状を和らげスッキリさせてくれます。
まれに皮膚刺激を引き起こすことがあるので低濃度から始めてください。高血圧の場合や、妊娠中の使用は避けてください。母乳阻止の効果があるので授乳時は控えてください。

鎮静効果の高いラベンダーは就寝前に寝室にラベンダーの香りを漂わせておくと、長時間眠れるようになるだけでなく、生体リズムに働きかけて睡眠の質も高まることが知られています。
ラベンダーは副交感神経を優位にして免疫力を高める働きもありますので、ストレスで悪化する花粉症にオススメです。
不安や緊張をほぐし、頭痛や吐き気、消化不良、消化器の痙攣など、ストレスが原因で起こる症状を和らげます。特に鋭い痛みを緩和します。
殺菌作用、抗ウィルス作用があり、呼吸器系のトラブル、風邪・気管支炎・喘息・鼻炎などの症状を緩和します。
また炎症による皮膚や粘膜のかゆみを和らげます。
怒りを和らげ疲労困憊を回復させ、中枢神経系のバランスをとる作用があり、不眠症などにも有効です。

鼻にツンとくるクールな香りが特徴です。天然の抗生物質といわれるほど強力な殺菌力があり、感染症の疾患や、呼吸器系の症状にとても役立ちます。
病室などで使用すると感染を防ぐ殺菌浄化効果があります。花粉症の季節に室内でユーカリの香りを漂わせることで、花粉症の引き金になるハウスダストを除去するのに役立ちます。
粘膜の炎症を和らげ、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、痰など、風邪や花粉アレルギーの症状を緩和します。
冷却作用があるので、特に発熱を伴うときに向いています。
シオネールを多く含むので、消化器系の急性潰瘍、てんかん、高血圧症、妊娠中の使用は避けてください(流産癖がある場合は特に注意が必要です)。
皮膚刺激を引き起こすことがありますので、低濃度で使い始めてください。

抗酸化作用のある身体を温めるハーブで、全身の強壮作用、利尿作用があり、心身ともに活性化する「若返りのハーブ」といわれています。
加湿作用があり、体力がなくて疲れやすく、神経過敏な状態のときに、心身ともに刺激を与え、機能を促進させるとともに、集中力、記憶力を高めて、気力を回復させます。
抗酸化作用に優れ、体液の粘りをのぞき、アレルギー症状を楽にします。
強壮作用で、肝臓と副腎を強化して体質を改善します。また利尿作用、収斂作用もあり、体内の水分滞留を改善します。
ストレスでこわばっている筋肉を楽にしてくれます。
高血圧、てんかん、および妊娠中の使用は避けてください。
強い抗ウィルス作用と免疫力を強化する作用があり、花粉症の発症を抑えるといわれています。そのためには、花粉症の時期より前から使い始める必要があります。
風邪やインフルエンザなどの予防、呼吸器のトラブル解消にも有効です。特に鼻がつまって頭がぼんやりする花粉症の症状を緩和するのに優れた効果を発揮します。
まれに皮膚刺激を引き起こすことがあるので使用にあたっては低濃度から始めてください。通常使用では無毒で無刺激ですが、敏感肌の人は少量を薄めて使ってください。
北欧の寒い地方で「医者要らず」と言われているハーブで、毛細血管やリンパの流れの循環をよくして、体を温め老廃物と水分の排泄を促して、むくみを取ります。
また組織を引き締める作用があるので、締まりなく出る鼻水を止めてくれます。
ジュニパーベリーと一緒に、サンプレスやゼラニウムなどのオイルも使うと相乗効果が期待できます。
腎炎、胃潰瘍など炎症と患部が熱を持ってる場合には使用しないでください。妊娠中と授乳期の使用は避けてください。

解毒作用にすぐれ、身体を温める香辛料として日本でも古くから利用されています。
またしょうが湯は、風邪や冷えの緩和に効く飲み物として親しまれてきました。極度の「冷え」と「湿気(体内外)」の高い時は第一に選択されるハーブです。
鼻水や咳をしずめ、のどの痛みを和らげる作用と、消化器系の働きを強め、調子を整える作用があります。
抗アレルギー作用もあり、しっかりと内臓から温め解毒してくれます。
敏感肌の場合、皮膚刺激を引き起こすことがあるので低濃度から使い始めてください。ジンジャーの精油が手に入らない場合はブラックペッパーを同様にお使いください。
サンダルウッド(白檀:びゃくだん)は、落ち着いた香りで甘さのあるオリエンタルな香りです。
非常に優れた鎮静作用をもっており、粘膜を保護して鼻炎を鎮め、副交感神経を賦活させてくれます。花粉症で肌荒れした乾燥肌にとても効果的です。

別名レモンバームといい、さわやかなレモンの香りがするハーブです。
抗ヒスタミン作用があり、炎症を抑え、かゆみを和らげます。アレルギーによる皮膚障害や呼吸困難などの改善、花粉症、かぜなどの発熱、頭痛にも効果的です。
そのほか、抗菌作用や、胃腸の調子を整える働きがあります。
皮膚刺激を引き起こすことがあるので乾燥肌の場合、低濃度でパッチテストをしてから使用してください。高血圧、てんかん、妊娠中の使用は避けてください。

組織を引き締める作用にすぐれ、過剰になった体液のバランスを整えて、むくみ、鼻水、涙目などを改善します。
筋肉の緊張を緩め、痙攣を抑え、咳や気管支炎を楽にしてくれます。また咳やくしゃみが続くことで起こる胸やお腹の筋肉の痛みを和らげます。
ホルモンのバランスを整えて気持ちを落ち着かせてくれるので、花粉症でイライラしてしまう時も気分を和らげてくれるでしょう。
妊娠中の使用は避けてください。
花粉症に効く体質別アロマブレンドレシピ

精油は単体で使うよりも、ブレンドすることにより各精油の相乗効果が得られ、また刺激の強いものを他の精油が和らげてくれる効果で、ジャーマンカモミールのような強い香りの精油も極少量使うことが可能になります。
ジャーマンカモミールはとても強い香りですから、控えめに使いましょう。ペパーミントは粘膜を刺激します。そして身体を冷やす性質がありますので、少量使用してください。ジンジャーが手に入らない時は、ブラックペッパーでもかまいません。
オリジナルブレンドを作るのが初めての人は、まずは下記の参考ブレンドレシピ通りにつくってみましょう。
手ごろな価格の精油を中心に、香りよりも花粉症対策効果を優先して青木和美さんが作られたアロマレシピです。
<花粉症対策 体質別の参考ブレンドレシピ 20滴 約1ml>

精油(エッセンシャルオイル)の使い方

電気を使った様々な芳香器が売られていますが、それらのキットがなくてもアロマテラピーは、手軽に楽しめます。
アロマテラピーの歴史は古く、ナント!古代文明までさかのぼるんだとか!
もともとは芳香器など無かった時代からアロマテラピーは人々の生活に役立てられていました。
堅苦しく考えずに、手軽に簡単にアロマの香りを楽しんでみましょう。
- マスクにつける。 (ペパーミント、ユーカリ、カモミールのような刺激の強い香りはマスクに直接つけないで、薄めてアロマスプレーにして使ってください。)
- ハンカチやティッシュに精油(エッセンシャルオイル)を1滴つけて好きな時に吸い込む。
- マグカップに、ぬるま湯(湯気が軽くあがる程度)を入れ、そこに精油(エッセンシャルオイル)を2~3滴入れて香りを吸い込む。
蒸気を利用する場合、熱湯は用いないでください。精油の成分が高熱によって変質します。
また一気に吸い込むと、むせる場合がありますので、蒸気に顔を近づけすぎないように注意してください。 (呼吸器の粘膜を刺激することがあるので咳がひどいときには避けてください) - お風呂に入れる。鼻からと皮膚からの吸収でより効果的です。
精油の中には皮膚刺激を伴うものもありますし、体質によっては精油にアレルギー反応を起こす人もいます。
マッサージや塗布を行う場合は、必ずキャリアオイルで希釈してからお使いください。その際は、精油とキャリアオイルでそれぞれパッチテストを行ってください。

私たち人間は、はるか昔から植物と寄り添って生きてきました。
戦後、国策によって盛んに植林が行われ、人工的に植物の分布に手を加え過ぎた結果、私たちは花粉症という大きな代償を払うことになりましたが、その花粉症を癒す力もまた植物は持っています。
あなたも植物の持つ大きなパワーを取り入れ、花粉症対策のひとつに、暮らしの中にアロマの香りを取り入れながら体質改善してみませんか?

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