認知症を予防する食べ物 ボケ防止の食事のコツ!
認知症は、さまざまな研究によって、その発症メカニズムが明らかにされ予防できる病気であることが分かってきました。
認知症の予防は、大きく分けると、食事、運動、生活習慣の3つの方面から考えられています。
今回は、食事の面から、どんな食べ物をどのような摂り方をすれば、認知症予防になるのかについて取り上げてみました。
目次
認知症予防の食事のポイント!糖質を減らす

認知症予防の栄養面での基本は、食べ過ぎないことです。その中でも、糖質を減らすことが認知症予防の重要なポイントであることが分かってきました。
近年、アルツハイマー病は脳の糖尿病であるという研究報告が次々に出されています。最近では、アルツハイマー病は、3型糖尿病と呼ぶこともあるほどです。
糖尿病の人は、アルツハイマー病になりやすいことは前から言われていましたよね。
以前、当ブログでも取り上げましたが(参考:砂糖の害 脳も体もボロボロにする白い悪魔)、糖尿病や低血糖症で、血糖がうまくコントロールできない状態が続くと、記憶力の低下が始まり、アルツハイマー病の特徴でもある脳の海馬の萎縮が始まるといわれています。
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そこで糖質を減らして、食後の血糖値の上昇を抑える生活を続ければ、血糖コントロールもできるようになり認知症予防になるというわけです。
しかし極端な糖質制限も、あまり良くないといわれます。そこでオススメなのが、ご飯をいつもより少し減らすこと。それが習慣化すれば、少しずつでも糖質を減らしていくことができます。
◆糖質を減らす
穀類を減らす・・・・・ 白米、精白パン、菓子パン、うどんなど
砂糖をとりすぎない・・ ケーキ、和菓子、清涼飲料水など

砂糖をとりすぎない・・ ケーキ、和菓子、清涼飲料水など

ご飯をちょっと減らす!
野菜から食べる
よ~く噛む
また食べる順番も野菜から先に食べるようにすることで血糖値の急激な上昇を防いでくれます。
ご飯を減らしても満腹感を得られるようにするためには、よ~く噛むことです。噛むことは、満腹感を得られるだけでなく認知症予防に大きな効果が期待できます。
また甘いものが好きな人は、認知症になりやすいともいわれます。糖分は脳のエネルギー源ですが、摂りすぎると、集中力・記憶力を低下させ脳機能の低下を招きます。
よく噛んで認知症予防

人は、噛むことで脳の血流量がアップして認知症の予防・改善ができます。
噛むことの脳への影響を調べる興味深い実験があります。記憶力テストの前に2分間ガムを噛んだ場合と、噛まない場合を比較したところ、若年層には明確な記憶力アップ効果は認められなかったものの、高齢者には明らかな記憶力アップが20%の人たちに認められたそうです。
たった2分間のガム噛みだけで20%もの高齢者の記憶力に即効変化が生じたのですから、噛む力の脳への影響力は凄いですよね。
人は、咀嚼中は脳の血液量が通常より8~28%もアップします。ガムを噛むことは認知症予防に大きな効果が期待できます。
よく噛むことは、認知症予防だけでなく脳梗塞予防、糖尿病予防にも効果があります。詳しくは、こちらの記事をご参考になさってください。
→ ◆よく噛む効果が凄い!ダイエットできて生活習慣病も予防♪
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認知症を予防する食べ物
■青 魚■

イワシ、サバ、サンマ、アジ、マグロ、ブリなどを積極的に食べる
DHA・EPAを多く含む青魚(イワシ、サバ、サンマ、アジ、マグロ、ブリなど)は、認知症予防に効果が高いと、よくいわれますよね。
週2回青魚を食べる人は、月に1回以下しか食べない人と比べて、認知症の発症は、28%減少し、アルツハイマー病は41%減少すると、アメリカの大学が行った調査からも報告されています。
■野 菜■

野菜の抗酸化作用が、認知症を予防し、もの忘れを防ぐ
野菜には抗酸化作用のあるビタミンやフィトケミカルが豊富に含まれています。
体は加齢とともに酸化していき、その酸化が老化の原因になります。水道管の中がサビついて、もろくなっていくように、私たちの体も内側からサビついていきます。体の中でサビをつくるのは活性酸素です。
その体の酸化を少しでも緩和させる効果があるといわれているのが抗酸化物質。野菜には、抗酸化物質が豊富に含まれています。
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■葉 酸■
葉酸を積極的にとっている人は、そうでない人に比べてアルツハイマー病のリスクが半分になる。(米・コロンビア大学)
葉酸は、赤血球をつくるのに必要なビタミンで「造血ビタミン」とも呼ばれます。
葉酸が多く含まれる食品は、鶏や牛、豚などのレバー、緑黄色野菜や豆類、うなぎなど。葉酸はレバーや魚介類に豊富に含まれるビタミンB12と共同して働きます。
葉酸が不足すると血中のホモシステインが増加し、その結果、認知症が発症する前から知能が低下することが分かっています。
食事だけで十分な葉酸をとることが難しい場合には、サプリメントを利用するのもいいでしょう。
■リンゴ・バナナ・オレンジ■

リンゴ・バナナ・オレンジという順番で予防効果がある。(米・コーネル大学)
新鮮な果物に含まれる抗酸化成分が、活性酸素による神経細胞膜へのダメージを減らしアルツハイマー病のリスクを減らします。
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■くるみ■

- 脳にいい脂肪酸であるオメガ3の一つ、αリノレン酸の宝庫で、30g中に1日の推奨量を満たす約2.5gのリノレン酸が入っている。
- ビタミンEやポリフェノールなど10種類もの抗酸化物質を含んでいる。
- 悪玉コレステロールや血圧を下げ、血管を健康にする働きがある。
ナッツにはアンチエイジング効果のみならず認知症予防効果もあるといわれています。その中でも、特にくるみは、脳の老化を防ぐ効果が高いといわれています。
■マグネシウム■
こむら返りをよく起こす人はマグネシウム不足
日本人は慢性的なマグネシウム不足。マグネシウムが不足すると糖尿病や高血圧などの生活習慣病を引き起こしやすくなり、ひいては認知症になりやすくなります。
マグネシウムが不足すると、こむら返りが起こりやすくなります。私もマグネシウムのサプリメントを摂り始めたら、朝方のこむら返りがなくなりました。
成人の1日のマグネシウムの推奨量は、270~370mg。
マグネシウムを多く含む食品は、ナッツ類、ごま、油揚げ、納豆、ひじき、わかめ、こんぶ、魚、枝豆、シソ、アボガド、バナナなど。
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■シ ソ■

シソに含まれるフラボノイドに、アルツハイマー病の特徴であるアミロイドβを減らす作用がある。
シソや柑橘類を食べるとアルツハイマー病の予防になるという報告があります。
シソや柑橘類に多く含まれる「ルテオリン」と「ジオスミン」という2つのフラボノイドが、アルツハイマー病の人の脳の特徴である老人斑を減らします。
■週に1度のカレー■

カレーに入ってるターメリック(ウコン)という香辛料の黄色の成分(クルクミン)が認知症予防に効く。
アメリカ人と比較した場合、アルツハイマー病になるインド人の割合は4分の1ともいわれますが、その理由がカレーにあるのかどうかは分かりませんが、カレーに入っているターメリック(ウコン)という香辛料の有効成分「クルクミン」が認知症の発症を防ぐ効果があるのではないかといわれています。
ただし、同じカレーでも、黄色くないグリーンカレーやレッドカレーには、ターメリックが入ってないので認知症の予防効果は期待できません。
また日本の市販のカレールーにもクルクミンはあまり入っていません。
クルクミンはポリフェノールの一種で、ウコンの主成分で黄色い天然色素が特徴です。
ウコンは、二日酔いに効くなどどいわれ、ウコン入りの健康食品が売られていますが、実はウコンを大量に摂ると、慢性肝炎を悪化させることがあります。肝疾患患者が安易に大量に摂ると、状態を改善させるどころか、最悪死亡したケースもあるので、大量摂取は要注意です。
カレーにターメリックを少量入れる位なら心配いらないと思いますが、ターメリック(ウコン)が認知症予防に効くからといって成分が凝縮された健康食品などをとる時には注意が必要です。
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認知症を予防する飲み物
■コーヒー1日3~5杯■

中年期(40歳~64歳)にコーヒーを1日3~5杯飲んでいた人は、飲む習慣のなかった人に比べると認知症のリスクが65%も低かった。
(フィンランドでの21年間に渡る調査より)
(フィンランドでの21年間に渡る調査より)
コーヒーを1日3~5杯飲むことは認知症予防に効果的です。
またコーヒー豆の種類によって脳に与える影響が異なります。ブラジルサントスやマンデリンの香りは脳の働きを活性化させるだけでなく、情報処理のスピードを速める効果も見込めるといわれます。
またグアテマラやブルーマウンテンの香りには、高いリラックス効果があるといわれます。「集中したいときはマンデリン、くつろぎたいときはグアテマラ」というように用途に合わせた使い分けもいいですね♪
■1日2杯以上の緑茶■

緑茶を飲む回数が1日2杯以上だと認知症になるリスクが53%も低くなる。(東北大学医学部)
東北大学の研究では「緑茶は飲む量が増えるほど、認知障害は減る」と報告されています。緑茶に含まれるカテキンやテアニンが、脳にプラスに作用するのだろうといわれています。
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■1日1杯の赤ワイン■

アルコールを飲める人は、1日1杯の赤ワインは認知症予防になる
アルツハイマー病の特徴の一つである老人斑の主成分であるアミロイドβを取り出し、それに赤ワインを加えた実験を行ったところ、アミロイドβが溶解したといいます。
赤ワインに含まれるポリフェノールに抗酸化作用があることは知られていますが、赤ワインには神経細胞の再生修復と、アミロイドβの蓄積予防への効果も期待されています。
また赤ワインに含まれるポリフェノールの一種であるレスベラトールには、脳の寿命を延ばす効果があります。
ただし、効果があるからといって、アルコールを飲めない人が無理に飲むのはよくありません。
■ザクロジュース■

マウスを使った実験では、ザクロジュースはアルツハイマー病の症状を緩和させる効果があったと発表された。(米・ローマリンダ大学)
マウスを使った実験なので、人を対象とするにはさらなる研究が必要ですが、一説によればポリフェノールの効果が作用しているのではないかともいわれています。
またカゴメ株式会社が発表してるデータでは、ザクロ、プルーン、ブルーベリーなど9種のフルーツの中では、ザクロがもっとも活性酸素を除去するのに効果があったと報告されています。
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食事のとり方の注意点

食べ過ぎると、頭がボーっとする経験は誰でもあると思いますが、食べ過ぎは脳の働きを低下させます。
たとえば食事のカロリー制限をしたグループと、カロリー制限なしのグループとを比べると、カロリー制限をしたグループのほうが記憶力がアップすることも分かっています。腹六文目で、食べ過ぎないことが認知症予防には大切です。
また空腹は脳を活性化します。空腹になるとグレリンという飢餓ホルモンが出て、このグレリンが記憶をつかさどる海馬に入り、シナプスを変化させ脳を活性化させます。(参考:頭を良くする方法 子供の学習能力をあげる7つの方法)
ポイント
食事を腹6文目できちんと摂り、間食を控えて、空腹時間をできるだけ多く作る食生活が認知症予防につながります。 スポンサーリンク
おわりに
認知症は、今や生活習慣病ではないかと言われるまでになってきました。
食べ過ぎず、栄養のバランスよく、よく噛んで食べるなど、認知症予防は、生活習慣病の予防と共通する面も少なくありません。
高齢で発症することの多い認知症は、若い方にとっては遠い先のこととして実感が湧かないと思います。
でも、私は認知症の親の介護をしているので、家族が認知症になったときに周りの家族がどれほどの辛さを味わうかをよく経験しています。だからこそ自分は何としても認知症を予防したいと思っています。
大切な家族に負担を強いる認知症という病は、自分の努力で予防できるのです。認知症を予防することは、愛する家族を守ることにつながります。
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